ジェミニ南望遠鏡の近赤外線分光器が故障
【2007年5月21日 Gemini Observatory】
ジェミニ南望遠鏡のジェミニ近赤外線分光器(GNIRS)がヒーターの不具合による加熱で故障していたことが明らかとなった。GNIRSは、あらゆる近赤外線の光を検出し、その性質を明らかにすることができる。昨年秋には、宇宙ができてから間もない銀河の物質を明らかにしており、遠方の天体の観測には欠かせない機器だ。
通常、GNIRSを温めるためのヒーターは、設定された温度に達すると自動で停止する。しかし、4月末の週末には温度制御装置が作動せず、週が明けるまで摂氏200度近くまで加熱され続けていたのだ。
すべての機器のチェックと故障箇所の交換、試験運転などを含めると、GNIRSの復帰には数か月かかる見通しだ。