「エンデバー号」、国際宇宙ステーション滞在終了
ハリケーンに備えて早めの帰還へ

【2007年8月20日 NASA Space Shuttle News

スペースシャトル「エンデバー号」は、国際宇宙ステーション(ISS)から分離した。ハリケーン「ディーン」が着陸に影響をおよぼすおそれがあるため、予定を1日繰り上げて帰還を目指す。


「エンデバー号」から撮影されたハリケーン「ディーン」

「エンデバー号」から撮影されたハリケーン「ディーン」(提供:NASA)

米国東部夏時間8月8日(日本時間9日)に打ち上げられたスペースシャトル「エンデバー号」(STS-118)は、10日(同11日)にISSとドッキングし、S5トラスなどの部品を送り届け、9日間にわたり滞在していた。

当初、離陸から着陸までを含む「エンデバー号」の飛行予定時間は11日間だった。その後ISSから電力を供給する装置を起動、正常に動作することが確認されたため、14日間に延長されていた。

しかし、カリブ海でハリケーン「ディーン」が発達していて、管制センターである米国テキサス州のジョンソン宇宙センターに悪天候をもたらすおそれが出てきたため、スケジュールが1日繰り上げられた。「エンデバー号」は19日午前7時56分(同8月19日午後8時56分)にISS)からの分離を終え、21日午後12時32分(22日午前1時32分)に着陸する予定だ。

なお、打ち上げ後に機体底面で見つかった耐熱タイルの損傷については、地上で検証実験を重ねた結果、修理を行わない方針が決定している。一方、ISSからの分離後には機体の先端部と翼の点検が行われていて、着陸を最終決定する前に安全性が検討される予定だ。