火星探査機MRO、セーフモードに陥る
【2009年3月2日 NASA Mission News】
先週、NASAの火星探査機マーズ・リコナサンス・オービター(MRO)のシステムが突然再起動し、活動を制限するセーフモードに移行した。詳しい原因はまだわかっていないが、復旧には数日が見込まれている。
米国時間の2月23日、火星探査機マーズ・リコナサンス・オービター(MRO)のシステムが突然再起動し、セーフモード(非常時の待機状態)に入った。セーフモードは、不測の事態が察知された場合の警戒対策としてプログラムに組み込まれている。
今回、MROが再起動を起こした原因は、宇宙線の衝突によって、電圧が間違って読み取られたためではないかと考えられている。
現在MROは、MRO飛行チームの官制下にあり、通信も可能だ。また、太陽電池パネルも正常で、発電および充電に問題のないことがわかっている。
MROのプロジェクトマネージャーを務める、NASAのジェット推進研究所のJim Erickson氏は「通常の運用を再開する予定ですが、国家の財産(である探査機を)を大事に扱いながら慎重に作業を進めます。数日はかかるでしょう」と話している。