「エンデバー号」の打ち上げ延期
【2009年6月15日 NASA】
NASAは、スペースシャトル「エンデバー号」の打ち上げを米国東部夏時間(以下同様)6月13日(日本時間同日)に予定していたが、配管にガス漏れが発見されたために打ち上げを延期した。
スペースシャトル「エンデバー号」(STS-127/国際宇宙ステーション組立ミッション(2J/A))の打ち上げが延期された。
延期の理由は、外部燃料タンクの外側にある水素ガスベントシステム(余分な水素ガスを取り出すため)の配管にガス漏れが発見されたためだ。スペースシャトル「ディスカバリー号」(STS-119/国際宇宙ステーション組立ミッション(15A))でも、今年3月に同様のガス漏れが起きた。
NASAは、「エンデバー号」の打ち上げを最低4日間延期すると発表したが、今月17日には月探査機ルナー・リコナサンス・オービター(LRO)の打ち上げが控えている。そのため、ミッション・マネージャーらは会議を開き、ガス漏れ修理を含めたスケジュールの調整を行う。なお、予定通りならば、会議はすでに終了しており、新しい打ち上げ日時は、今後開かれる記者会見で発表される。
「エンデバー号」は、日本実験棟「きぼう」の最後の構成要素(船外実験プラットフォームと船外パレット)を国際宇宙ステーション(ISS)へ届ける。しかし、打ち上げが延期されたため、「きぼう」の完成にも遅れが生じる。また、ISSに滞在中の若田光一さんは、この「エンデバー号」で帰還するため、若田さんが地球に戻る日も遅れることとなる。