平成23(2011)年暦要項の発表

【2010年2月1日 国立天文台 アストロ・トピックス(533)】

「平成23(2011)年暦要項」が発表された。平成23年には日食が4回、月食が2回ある。そのうち、12月10日から11日にかけて起こる皆既月食では、日本全国で空高く昇った月が欠けていく様子を見ることができる。


アストロ・トピックスより

毎年2月の最初の官報で翌年の暦要項(れきようこう)が発表されます。今年も2月1日に「平成23(2011)年暦要項」が発表されました。

暦要項には国立天文台で計算した翌年の暦(国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食および月食)が掲載されています。

平成23年の国民の祝日は以下のとおりです。

元日 1月 1日
成人の日 1月10日
建国記念の日 2月11日
春分の日 3月21日
昭和の日 4月29日
憲法記念日 5月 3日
みどりの日 5月 4日
こどもの日 5月 5日
海の日 7月18日
敬老の日 9月19日
秋分の日 9月23日
体育の日 10月10日
文化の日 11月 3日
勤労感謝の日11月23日
天皇誕生日 12月23日

平成23年には日食が4回、月食が2回あります。1月4日は部分日食ですが、日本では見ることはできません。6月2日は部分日食、中国地方の一部、近畿地方の一部、中部地方北部、北日本などで見られますが、ほんの少し欠ける程度です。このうち富山県以西では、わずかに欠けた太陽が昇ってくるのを眺めることができます。

6月16日は皆既月食、全国で見ることができますが、月食中に月の入りとなるうえ夜も明けてしまいますから、あまり条件はよくありません。とくに北日本では皆既食が始まる前に月の入りとなってしまい、部分食しか見られません。

7月1日は部分日食ですが、日本では見ることはできません。11月25日は部分日食ですが、日本では見ることはできません。12月10日から11日にかけては皆既月食、全国で見ることができます。かなり空高く昇った月が欠けていく様子を眺めることになるでしょう。

各地の詳しい予報については暦要項のほか、暦計算室のウェブページでもお調べいただけます。

暦計算室では、国際的に採用されている基準暦に基づいて、太陽・月・惑星の視位置をはじめ諸暦象事項を推算し、「暦書」として「暦象年表」を発行しています。ここから主要な項目を抜粋したものが暦要項です。

昭和29(1954)年6月1日の官報に翌昭和30(1955)年の暦要項を掲載したのが最初で、昭和39(1964)年の暦要項からは現在のように前年2月の最初の官報に掲載するようになりました。これらはすべて暦計算室のウェブページでご覧いただくことが可能です。

なお平成23年暦要項から、東京ならびに各地の経緯度を見直しています。詳しくは下記「暦象年表に採用される経緯度について」をご覧ください。

<参照>

  • 国立天文台 アストロ・トピックス(533): 平成23(2011)年暦要項の発表

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