ISSからの直接放出ミッションに小型衛星3機を選出
【2011年6月15日 JAXA】
国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟からの直接放出により小型衛星を軌道に乗せようという実験ミッションに使われる衛星の選考結果が発表された。選定されたのは和歌山大学、福岡工業大学、明星電気の3衛星で、来年9月ごろの打ち上げを目標としてさらに技術審査等を行っていく。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟から小型衛星を放出する技術実証ミッションを来年9月ごろに実施する計画を進めており、その搭載衛星を今年3月〜4月まで公募していた。
5月25日に開かれた選定委員会で8件の応募から選ばれたのは、和歌山大学の「RAIKO」、福岡工業大学の「FITSAT-1」、明星電気の「WE WISH」の3機だ。「RAIKO」は膜展開による軌道降下など、「FITSAT-1」は小型衛星用高速送信モジュールの実証実験など、「WE WISH」は地域技術教育への貢献と小型衛星取得データの利用促進などの実験が提案されている。
今回選定された衛星は、さらに詳細な技術調整・審査を経る。順調に行けば2012年9月ごろを目標に輸送機でISSまで運ばれ、「きぼう」日本実験棟からロボットアームでつかんで放出し軌道に乗せられることになる。
注:「CubeSat規格衛星」 大学や企業などの民間機関が製作する小型衛星の規格で、縦10cm×横10cm×高さ10/20/30cmとなっている。