くじら座の変光星ミラ、今回のピークは4年ぶりの明るさ
【2011年9月13日 アストロアーツ】
東の空にひときわ輝く木星のそばに、もうひとつ注目の星がある。約11ヶ月周期で明るさが変わるくじら座のミラが今ピークを迎えており、その明るさは現在、ペガススの四辺形やカシオペヤ座の星々と同程度の2.4等。観測史上最大級となった2007年の2.0等以来の明るさだ。年末には肉眼では見えなくなってしまうので、いまのうちにチェックしてみよう。
今年は明るい! くじら座のミラの極大
長周期変光星(ミラ型変光星)の代表星でもあるくじら座のミラが極大を迎えています。今年のミラの極大は例年より明るく、肉眼でもはっきりと見られます。この機会にぜひ明るいミラの極大をご覧ください。
くじら座のミラは周期およそ332日ほどで、3等ほどから9等まで変光していきます。今年は5月におよそ9等の極小になったかと思われますが、6月からゆっくりと明るくなっていき8月末には3.0等を越え、2等台になりました。これほどの明るい極大は2007年の2.0等の極大以来です。9月11日現在でのミラの光度は2.4等ですが、ここ数日ほぼ横ばいの等級であることから、この等級が極大等級かと思われます。
くじら座が東の空に上がってきて観測ができるのは夜半過ぎになってからですが、せっかくの明るい極大です。また来年からはミラが観測できるのは明け方になり、観測しづらい条件になっていきます。今年はすぐ近くに木星も輝いており見つけやすい条件でもあります。ぜひこの好条件のミラの極大を多くの皆さんでお楽しみください。