太陽観測衛星SOHOのカメラでラヴジョイ彗星を見よう
【2012年12月12日 SOHO】
11月27日に発見されたラヴジョイ彗星(C/2011 W3)が12月14日ごろから、インターネットで公開中の太陽観測衛星SOHOのカメラ画像の視野に見えると予測されている。ひょっとすると、大増光のようすを目撃できるかもしれない。
12月16日に近日点を通過するラヴジョイ(C/2011 W3)彗星は、先月末にオーストラリアのテリー・ラヴジョイ(Terry Lovejoy)氏が発見したクロイツ群彗星だ。
多くの彗星の中で軌道要素がよく似たものは「群」としてまとめられ、そのうち太陽をかすめるようにして近日点を通過するグループのひとつを「クロイツ群」と呼ぶ。明るく、しかも長い尾を伸ばす大彗星が多いのが特徴で、1965年の池谷・関彗星(C/1965 S1)などが有名な例だ。
ラヴジョイ彗星(C/2011 W3)は現在さそり座からへびつかい座付近の方向にあり、発見当初の13等台から、12月7日には9等台にまで明るくなっているようすが報告されている。日本で直接見るのは難しいが、14日ごろに太陽観測衛星SOHOのLASCO(広角分光コロナグラフ)C3の視野に入ってくると予測されており、SOHOのウェブサイトの公開画像でほぼリアルタイム(数時間の時間差がある)に見られるようになるだろう。
これまでにも多くの明るい彗星がLASCO C3の視野内を通り過ぎていったが(下記〈関連ニュース〉参照)、ラヴジョイ彗星はどのように見えるだろうか。最大でマイナス6等前後にまで達するとの予想もあり楽しみだが、ラヴジョイ彗星は小ぶりであるため、太陽接近時には消滅する可能性が高い。画像を見られるサイトは下記〈関連リンク〉を参照のこと。
ステラナビゲータでラヴジョイ彗星の位置と見え方をシミュレーション
ステラナビゲータでラヴジョイ彗星がLASCO C3の視野内でどのように見えるかシミュレーションできるスクリプトを、「コンテンツ・ライブラリ」で公開しました。ステラナビゲータ(Ver.8以降)をご利用の方は、「コンテンツ・ライブラリ」からファイルをダウンロードしてご利用ください。