ドラゴン補給機、ISSとドッキング成功
【2012年5月28日 NASA (1)/(2)/JAXA】
アメリカのISS補給機「ドラゴン」試験2号機が25日深夜(日本時間)、国際宇宙ステーション(ISS)とのドッキングに成功した。民間宇宙機としては初となる。
22日午後(日本時間、以下同じ)に米フロリダ州から打ち上げられたSpaceX社の宇宙船「ドラゴン」は、一連のシステム試験とランデブー飛行を経て、細かいテスト誘導を行いながらISSに接近。25日午後10時56分にISSのロボットアームで把持され、翌26日午前1時2分にハーモニー・モジュールとの結合を完了した。ISSと民間宇宙機がドッキングするのはこれが初めてだ。
26日午前7時ごろにはISSのクルーがドラゴンのハッチを開け入室。4日間にわたって搭載品の搬入作業が行われる。
「これはアメリカの宇宙開発の未来に向けた重要な一歩だ。米企業が宇宙ステーションに補給機を送りこむ能力を示したことは、国内の雇用も含め、宇宙における商業的なチャンスへの扉を開けた。宇宙ステーション輸送を民間企業に託し、NASAは有人太陽系探査という困難な事業により専念しやすくなる」(NASAのチャールズ・ボールデン長官)
ドラゴンは31日にISSから分離され大気圏に突入、太平洋の米カリフォルニア沖に着水する予定となっている。