ISAS西田名誉教授が文化功労者に 磁気圏物理学で貢献
【2012年11月1日 ISAS】
宇宙科学研究所名誉教授の西田篤弘(にしだあつひろ)さんが、磁気圏物理学の分野で大きく貢献したとして、平成24年度の文化功労者15人の一人に選ばれた。
1996年から2000年まで宇宙科学研究所長を務めた西田さんは、電磁流体力学を基盤とする宇宙空間物理学の研究に尽力してきた。地球プラズマ圏の成因解明や、太陽風と地球磁場の相互作用で作られる磁気圏という新しい視点の創出、また基本的な物理過程としての磁気リコネクション(磁力線のつなぎかえ)モデルの確立に大きく貢献をしてきた。
1992年に打ち上げられた磁気圏尾部観測衛星「GEOTAIL」のプロジェクトマネージャとして、その実現から観測成果の取得まで活躍した。
これまで宇宙開発委員会専門委員、学術会議宇宙空間研究連絡委員会委員長などを歴任し、1998年には紫綬褒章を受賞。2008年12月には日本学士院会員に選任されている。