太陽観測衛星「アイリス」を打ち上げ
【2013年7月2日 NASA】
NASAの太陽観測衛星「アイリス」の打ち上げが先月28日行われた。太陽表面と上層大気の間をつなぐ物質やエネルギーの動きを探る。
6月28日、NASAの太陽観測衛星「アイリス」(IRIS)の打ち上げが行われた。米カリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地から航空機で高度約12kmまで運ばれ、そこからペガサスXLロケットで太陽同期極軌道(注)に乗せられた。地表から620〜670km上空を回る。
口径20cmの紫外線望遠鏡と分光器を備えたアイリスは、太陽の光球とコロナ(上層大気)の狭間における物質の動きや加熱過程を探り、太陽風やコロナ質量放出(CME)といった放出現象のメカニズムに迫る。
ファーストライト(初観測)を7月17日に迎えた後、2年間の観測ミッションが予定されている。
「太陽同期極軌道」 地球の昼夜の境界上から常に太陽を観測できる軌道で、多くの太陽観測衛星が採用している。