5月29日 金星食
5月29日の午後、金星食が起こり、金星が細い月にかくされる現象が見られます。日本から金星食が見られるのは1989年12月2日以来で、13年半ぶりのできごとです。
金星は、月齢27.7というひじょうに細い月の明るいがわ(明縁)から潜入していきます。金星全体が月の裏にかくれてしまうまでには、およそ40秒ほどかかります。その後、約1時間かけて月の裏側を横断した金星は、暗いがわ(暗縁)から出現してきます。
金星が月に潜入(月から出現)する位置や時刻は、観測する場所によって異なります。以下に、主な都市での見え方と時刻を示しますので、観測の参考にしてください。
都市名 | 潜入開始 | 出現終了 |
---|---|---|
札幌 | 14時05.6分 | 15時11.2分 |
仙台 | 14時02.3分 | 15時20.0分 |
東京 | 14時00.8分 | 15時22.5分 |
京都 | 13時55.2分 | 15時20.6分 |
福岡 | 13時46.1分 | 15時16.8分 |
那覇 | 13時45.3分 | 15時09.4分 |
なお、ステラナビゲータVer.6やステラプレイヤーを使って、金星食のようすをシミュレーションすることもできます。以下の解説ページをご参照ください。
- ステラナビゲータVer.6で金星食のようすをシミュレーション
- ステラプレイヤー「水星の太陽面通過/金星食」ページ
※ステラプレイヤーのシミュレーションページをご覧になるには、Windows 用 Internet Explorer がご利用になれる環境で、ステラプレイヤーがセットアップされている必要があります。
金星食を見る
白昼の青空のもとでは、月齢27.7という細い月は意外と目立たず、肉眼では見つけられないかもしれません。
双眼鏡やファインダーを使えば、月や金星を比較的簡単にとらえることができます。ただし、近くに太陽があり危険ですので、太陽を見てしまわないようにじゅうぶん注意してください。
現象を詳しく観望したい場合には、望遠鏡を使いましょう。100〜200倍の倍率で、金星がゆっくりと潜入(出現)するようすをみることができます。
また、デジタルカメラやデジタルビデオを用いて、金星食の撮影に挑戦してみるのもおもしろいでしょう。
参考
詳しくは星ナビ2003年5月号、6月号をご覧ください。
ライブ中継をおこなう主なサイト
- 名寄市立木原天文台(北海道)
- かわべ天文公園(和歌山)
- 星の子館(兵庫)
- 西はりま天文台公園(兵庫)
- 那賀川町科学センター(徳島)
- 島根県立三瓶自然館サヒメル(島根)