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【特集】2010年1月25日 すばる食 今シーズン最後!

プレアデス星団の星

札幌から見たすばる食

東京から見たすばる食

大阪から見たすばる食

福岡から見たすばる食

那覇から見たすばる食

月が背後の星を隠す現象を「恒星食」(または単に「星食」)と言います。1月25日の夕方に、おうし座の有名な散開星団、プレアデス星団(M45)の星食が起こります。プレアデス星団の和名「すばる」にちなんで「すばる食」とも呼ばれる現象です。

「すばる食」は2006年から何度も起こりました。月の通り道は18.6年周期で変化しているので、およそ19年ごとにすばる食が見やすいシーズンがやってくるのです。しかし、2006年に始まったシーズンも1月25日で見おさめ。今回を最後に、2024年まですばる食は見られなくなってしまいます。双眼鏡さえあれば比較的観察しやすい現象なので、お見逃しなく!

恒星名 観測地潜入出現
時刻高度時刻高度
エレクトラ
(3.7等)
札幌隠されません
東京19:18 78゚20:04 73゚
大阪19:08 79゚19:56 77゚
福岡18:57 76゚19:45 80゚
那覇18:30 70゚19:49 87゚
アルキオーネ
(2.9等)
札幌20:52 61゚21:27 55゚
東京20:33 69゚21:47 54゚
大阪20:23 74゚21:42 59゚
福岡20:11 79゚21:33 65゚
那覇19:59 88゚21:30 69゚
アトラス
(3.6等)
札幌21:31 54゚22:32 44゚
東京21:27 58゚22:43 44゚
大阪21:19 64゚22:39 48゚
福岡21:09 70゚22:32 54゚
那覇21:11 74゚22:23 58゚

上の表のように、プレアデス星団のどの星が、いつ隠されるかは、観察する場所によって異なります。お住まいの地域で「すばる食」がどのように見えるかは、シミュレーションで正確に調べておきましょう。

左の画像はパソコン用天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ Ver.8」で作成しました。ステラナビゲータを使うと、月を画像ではなく輪郭で表示したり、お手持ちの撮影機器のデータを入力して、写真の構図を検討したりできます。

「星空ナビ」ですばる食を再現

ニンテンドーDS用ソフト「星空ナビ」を使うと、「すばる食」の見え方を調べるのがとても簡単です。

「すばる食」は最初から天文現象として星空ナビに登録されているので、一覧から選ぶだけで画面に表示することができます。また、その状態から観察する場所や時刻を変更して、見え方を確かめられます。「星空ナビ」はかざした方向の星空を映し出す機能を備えているので、「すばる食」が起きていない日にプレアデス星団を探せます。

観測してみよう

すばるの星は、一番明るいものでも3等級なので、明るい月の近くでは見えづらくなってしまいます。そのため、食の様子を楽しむためには双眼鏡やフィールドスコープがあるとよいでしょう。双眼鏡やフィールドスコープは、アストロアーツのオンラインショップでも取り扱っています。

特に、複数の星が隠される食の場合は、長時間月を見続けることになります。時々休むなど、目を疲れさせないように工夫しましょう。

食の様子をビデオで録画しよう

高倍率のズームレンズを搭載した家庭用ビデオカメラを使って、同じ画面の中で月とすばるの星との両方をはっきりと写すことができれば、潜入や出現の瞬間を録画することも可能です。ただし、月と星との明るさの差があまりにも大きいため、マニュアル露出またはマニュアルでの明るさ補正機能が必須となります。この場合にも、正確な時刻が測れるように準備しておきましょう。