明け方や深夜だけでなく、宵の空にも見どころがいっぱいです。夏の大三角や天の川、星座のほか、色の対照が美しい惑星の並びも見ることができます。
8月の宵の空を見る
夏の定番、天の川と大三角
夏になると、天頂近くに3つの1等星が大きな三角形に並んでいるのが見える。1番明るいのがこと座のベガ、南側にあるのがわし座のアルタイル、北側にあるのがはくちょう座のデネブだ。ベガは七夕の織姫星、アルタイルは彦星としても知られる。8月24日には旧暦にもとづいた伝統的七夕を迎える。
この「夏の大三角」は街明かりの多いところでもすぐに見つけられるが、山奥など暗い場所で見れば、この大三角を天の川の光の帯がつらぬいて南の空まで伸びているのがわかるだろう。
南の空を這うさそり座
天の川を南にたどると、南のやや低い空に赤く光る1等星アンタレスと、それを中心とする大きなSの字型の星の並びが見える。夏の代表的な星座のひとつ、「さそり座」だ。
さそり座の東側では、「いて座」が矢をつがえてさそりを狙っている。いて座の方向には天の川銀河の中心があるため、この周辺は天の川の最も濃い部分となっている。
西の空ではスピカ+2惑星のカラフルな競演
日没後の西の空では、おとめ座のスピカ、火星、土星が並んでいる。青白いスピカ、赤い火星、黄色っぽい土星の色の対照は見事だ。
地球に近い火星の動きが大きく、14日、15日には3つが揃うので、双眼鏡で見てみよう。また22日には月もすぐそばにやってくる。図は、日没30分後の様子を何日かおいて示している。
天の川を見に出かけよう
なかなか見る機会のない天の川。夏に各地で開かれている「星まつり」では全国の天文ファンが集まって観望会などでにぎわう。楽しく安全に暗い星空を楽しむことができるので、家族みんなで行ってみよう。
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