せっかくの七夕ですから、夜空を見上げて、おり姫星とひこ星を探してみましょう。
7月7日前後の午後9時過ぎ、東の空を見上げると、2、3個の星を見つけることができます。
とくに明るい2つの星が「おり姫星(織り姫星、織女星)」と「ひこ星(彦星、牽牛星)」です。北寄りにあり、先に昇ってきて高いところに見える明るい方の星がおり姫星です。
おり姫星は西洋の名前で言うと「こと座」の「ベガ」、ひこ星は「わし座」の「アルタイル」です。さらに、おり姫星とひこ星のほかにもう一つ、目立って明るい星が左の方にあります。「デネブ」と呼ばれる「はくちょう座」の星です。
これら3つの星は星々の中でもとくに明るい「1等星」で、3つを結んでできる大きな三角形が「夏の大三角」です。
町明かりがない暗い夜空なら、デネブから夏の大三角を通って、ベガとアルタイルの間を流れる「天の川」が見えるでしょう。2016年は7月4日と8月3日が新月なので、とくにこの前後のころには月明かりの影響もなく、天の川が見えやすくなります。
ところで、7月7日は広い地域で梅雨の最中ですが、七夕の星は七夕の日にしか見えないわけではありません。7月7日を過ぎてからでもほぼ同じような星空を見ることができますし、8月にもなれば梅雨も明けているはずです。七夕をきっかけとして、夏の星空を楽しんでみてください。
とくに今夏は、南の空に火星や土星も見えています。さそり座のアンタレスと火星が接近する動きを追ったり、土星の環を観察したりしてみましょう。