南の空に見える黄白色の星
美しい環があることで有名な土星は、地球の約9倍の大きさ(環を含まない大きさ)を持つ巨大な惑星です。太陽からおよそ14億km離れており(太陽〜地球の約10倍)、30年かけて公転しています。
2016年の土星は「へびつかい座」に位置しており、9月の下旬ごろまで、宵の空に見えます。明るさは約0等級で、黄白色に輝いています。土星の近くには、赤く明るく輝く火星や、同じく赤く光るさそり座のアンタレスが並んでいます。色や明るさの違いを見比べてみましょう。
土星が南中する(真南に来て、地平線からの高度が最も高くなる)のは、東京の場合6月中旬で夜11時ごろ、7月中旬で夜9時ごろ、8月中旬で夕方6時半ごろ(日没前後)です。また、南中から沈むまでは約5時間です。南中時でも高度は35度ほどとあまり高くならないので、空が暗くなったらなるべく早めに観察するとよいでしょう。