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初日の出(2018年)

一年の始まりを告げる「初日の出」。早起きして新年への思いを新たにしたり、風景の美しいところへ出かけて初日の出を撮影したりしてみてはいかがでしょうか。

初日の出前の星空も忘れずに眺めてみましょう。年越しの空には、翌2日に「スーパームーン」となる月が明るく輝いています。

さらに、南東の空に並んで見える火星と木星や、夜明けごろに東の空に昇ってくる水星と土星も見逃せません。冬から春の星々と共に楽しんでみてください。

初日の出の時刻

国内の主な場所での初日の出時刻は以下のとおりです(場所の違いなどにより、1分程度の差がある可能性があります)。

参照:天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」

場所時刻
札幌7時06分
仙台6時53分
新潟6時59分
東京6時51分
場所時刻
名古屋7時01分
大阪 7時05分
福岡 7時23分
那覇 7時17分
場所時刻
南鳥島 5時27分
富士山山頂6時43分
犬吠埼 6時46分

日の出の豆知識

  • 日の出とは、太陽の上端が見かけ上地平線(または水平線)に一致した時刻を指します(日の入りも同様です)。
  • 地平線近くの太陽は、大気の影響(大気差)で実際よりも浮き上がって見えます。このため、実際にはまだ地平線の下にある太陽が、大気の影響がないと考えた場合と比較して4分ほど早く日の出を迎えます(同様に日の入りも約4分遅くなります)。
  • 日本で最も早く初日の出が見られるのは、日本の東端である「南鳥島」で5時27分です。本州では「富士山山頂」(6時43分)、平地に限れば千葉県の「犬吠埼」(6時46分)です。なお、日の出が最も早い場所は一年のうちの時期によって変わります。
    一方、日本の西端である「与那国島」の初日の出は7時31分で、日本の東西で実に2時間以上の差があることになります。
  • 日の出の時刻は標高が高いほど早くなります。また当然ながら、日が昇ってくる方向に山やビルがあればそれだけ遅くなります。

富士山の裾野から初日の出

富士山の裾野から初日の出。地上風景を半透明で表示し、写野角も表示(ステラナビゲータで星図作成)。クリックで画像拡大。ステラナビゲータでは、大気による浮き上がりの影響も含めて太陽の位置を正確に再現できます。さらに、周辺の地形から地平線を計算したり手持ちの機材による撮影範囲を調べたりといった、高度なシミュレーションも可能です。

夜明け前の空

初日の出は午前7時前後ですが、できれば新年最初の夜空も眺めてみてはいかがでしょうか。

年が明けてすぐのころには、南の空から天頂に「冬の大三角」やオリオン座が広がっています。色とりどりの明るい星々が新年を祝っているかのようです。2018年はそこに月齢13の明るい月も加わり、とても豪華な夜空になっています。

さらに夜が更けると、冬の星座たちが西に傾いていくのと入れ替わって春の星座たちが南から南東の空に上ります。明け方4時ごろ、春の大三角に続いて、南東の低空に明るめの星が2つ並んで昇ってきます。2つのうち明るく黄色っぽく見えるのが木星、やや暗く赤っぽく見えるのが火星です。明るさや色の違いを確かめてみましょう。

初日の出の1時間前(東京で5時50分ごろ)になると、南東の低空にさそり座のアンタレスが姿を見せます。アンタレスの左のほうには水星も見つけられるでしょう。そして、星々の光が空の中にとけて消えていくと、間もなく初日の出です。

2018年1月1日 0時から夜明け前まで南を中心として空を眺めた様子。場所の設定は東京(ステラナビゲータでシミュレーション)。

他の動画は ›› アストロアーツYouTubeチャンネル [YouTube]

モバイルアプリで新年の空や初日の出をチェック

iOS用の「iステラ」「iステラ HD」やアンドロイド用「スマートステラ」などのモバイルアプリは、端末を向けた方向の空を画面にシミュレーション表示するので、星座の位置や惑星の名前が簡単にわかります。また、地平線の下や山の陰にある天体も表示できるので、初日の出がどの方向から昇ってくるのか日の出前からチェックできます。

他の製品は ›› モバイル製品情報

スマートステラでのシミュレーション

スマートステラで、星や惑星の名前、星座線などを表示して新年の星空をシミュレーション。クリックで画像拡大。

新年の空の見どころ

年越しの星空や初日の出だけでなく、2日の「今年最大の満月」や、明け方の「火星と木星の大接近」など、新年の注目の天文現象も見てみましょう。

今年最大の満月「スーパームーン」(2日未明)

1月2日の未明(1月1日の深夜から2日明け方にかけて)の満月は、2018年に見える13回の満月のうちで最も大きく見える月です。近年ではこうした「一年で最も大きな満月」のことを「スーパームーン」と呼ぶことがあります。大きく見えるのは、月が地球に接近したタイミングでちょうど満月になるためです。

大きいといっても平均的な大きさの満月と比べて直径が1割弱ほど大きいだけであり、驚くようなサイズに見えるわけではありませんが、「お正月から満月を眺める」というだけでも楽しいものです。鏡餅のような白く丸い月を見上げてみましょう。

›› さらに詳しく(現象ガイドの解説ページ)

星図(1月2日 スーパームーン)

1月2日0時の満月(ステラナビゲータで星図作成、以下同)。画像クリックで現象ガイドの解説ページへ。

明け方に火星と木星が大接近(最接近 7日)

初日の出前の南東の空に見える火星と木星は、日が経つにつれてどんどん接近していきます。最接近となる7日には月の見かけの大きさ(約0.5度)よりも近づき、100倍ほどの天体望遠鏡の同一視野に入るほどの大接近となります。

最接近を含めた前後の期間で、並び方の変化を追ってみると面白いでしょう。

›› さらに詳しく(現象ガイドの解説ページ)

星図(1月上旬 火星と木星が大接近)

明け方の南東の空にはスピカやアンタレスも見える。画像クリックで現象ガイドの解説ページへ。

明け方に水星が見ごろ

明け方の空には火星と木星だけでなく、水星も見えています。ちょうど太陽から大きく離れているころなので見やすく、観察の好機です。火星や木星、アンタレスとの位置関係を頼りにしながら探してみましょう。肉眼でもじゅうぶん見える明るさですが(火星やアンタレスよりも明るい)、双眼鏡を使うと、より見つけやすくなります。

›› さらに詳しく(現象ガイドの解説ページ)

星図(1月2日 水星が西方最大離角)

日の出の1時間〜30分前ごろが見やすい。見ごろは15日ごろまで。画像クリックで現象ガイドの解説ページへ。

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