一年の始まりを告げる「初日の出」。早起きして新年への思いを新たにしたり、風景の美しいところへ出かけて初日の出を撮影したりしてみてはいかがでしょうか。
初日の出前の星空も忘れずに眺めてみましょう。きらびやかな冬の星々に続いて雄大な春の星座たちが姿を現し、明け方には火星やさそり座も見えます。
目次
初日の出の時刻
国内の主な場所での初日の出時刻は以下のとおりです(場所の違いなどにより、1分程度の差がある可能性があります)。
場所 | 時刻 |
---|---|
札幌 | 7時06分 |
仙台 | 6時53分 |
新潟 | 6時59分 |
東京 | 6時50分 |
場所 | 時刻 |
---|---|
名古屋 | 7時00分 |
大阪 | 7時05分 |
福岡 | 7時22分 |
那覇 | 7時17分 |
場所 | 時刻 |
---|---|
南鳥島 | 5時27分 |
富士山山頂 | 6時43分 |
犬吠埼 | 6時45分 |
与那国島 | 7時31分 |
日の出の豆知識
- 日の出とは、太陽の上端が見かけ上地平線(または水平線)に一致した時刻を指します(日の入りも同様です)。
- 地平線近くの太陽は、大気の影響(大気差)で実際よりも浮き上がって見えます。このため、実際にはまだ地平線の下にある太陽が、大気の影響がないと考えた場合と比較して4分ほど早く日の出を迎えます(同様に日の入りも約4分遅くなります)。
- 日本で最も早く初日の出が見られるのは、日本の東端である「南鳥島」で5時27分です。本州では「富士山山頂」(6時43分)、平地に限れば千葉県の「犬吠埼」(6時45分)です。なお、日の出が最も早い場所は一年のうちの時期によって変わります。
一方、日本の西端である「与那国島」の初日の出は7時31分で、日本の東西で実に2時間以上の差があることになります。 - 日の出の時刻は標高が高いほど早くなります。また当然ながら、日が昇ってくる方向に山やビルがあればそれだけ遅くなります。
夜明け前の空
初日の出は午前7時前後ですが、できれば新年最初の夜空も眺めてみてはいかがでしょうか。
年が明けてすぐのころには、南の空から天頂に「冬の大三角」やオリオン座が広がっています。色とりどりの明るい星々が新年を祝っているかのようです。
さらに夜が更けると、冬の星座たちが西に傾いていくのと入れ替わって春の星座たちが南から南東の空に上ります。春の大三角に続いて、未明4時30分ごろには火星も南東の低空に見え始めます。
初日の出の1時間前(東京で5時50分ごろ)になると、火星の下のほうにさそり座のアンタレスが姿を見せます。そして、星々の光が空の中にとけて消えていくと、間もなく初日の出です。
モバイルアプリで新年の空や初日の出をチェック
iOS用の「iステラ」「iステラ HD」やアンドロイド用「スマートステラ」などのモバイルアプリは、端末を向けた方向の空を画面にシミュレーション表示するので、星座の位置や惑星の名前が簡単にわかります。また、地平線の下や山の陰にある天体も表示できるので、初日の出がどの方向から昇ってくるのか日の出前からチェックできます。
2020年の天文現象は「アストロガイド 星空年鑑」でチェック!
6月21日の夏至の日に部分日食、10月に火星最接近、年末ごろに木星と土星が超大接近、……2020年にも楽しみな天文現象や面白い天体がたくさんあります。もちろん、日々の星々や月の満ち欠けなども美しいものです。
「アストロガイド 星空年鑑 2020」ではそんな見どころや季節の星座を、書籍とDVD番組で詳しく紹介。さらに付属の天文シミュレーションソフトで、現象の見え方や時刻などを調べることもできます。
一年の計は元旦にあり! 「アストロガイド 星空年鑑」で、2020年の天文現象を予習したり観測計画を立てたりしてみましょう。