中国、宇宙ステーションのモジュール「天和」打ち上げ

このエントリーをはてなブックマークに追加
4月29日、中国独自の宇宙ステーションの中核となるモジュール「天和」が打ち上げられた。

【2021年4月30日 中国国家航天局

4月29日12時23分(日本時間)、中国独自の宇宙ステーションのモジュール「天和」を搭載したロケット「長征5号B」が中国南部の海南島・文昌宇宙発射場から打ち上げられ、軌道へ投入された。

天和の打ち上げ
「天和」を搭載したロケット「長征5B」の打ち上げ(提供:中国国家航天局)

天和は、3つのモジュールで構成される宇宙ステーション「天宮」(総重量約70t)全体を制御するコア・モジュールだ。長さ16.6m、直径4.2mの大きさで、3名の宇宙飛行が長期滞在でき、クルーの交代時には最大6名の宇宙飛行士の収容を可能としている。

中国国家航天局では、2022年末ごろに予定している宇宙ステーション「天宮」の完全稼働に向けて、今後数か月以内に有人宇宙船「神舟12号、13号」と2機の貨物船を打ち上げ、「天和」と他の構成部分との結合準備を進める。さらに来年には、2つの有人ミッション、2機の貨物船の打ち上げ、天和とドッキングする2つの実験モジュールの打ち上げを実施して、宇宙ステーションを完成させる計画だ。

「天宮」は同時に複数の宇宙船や貨物船がドッキングできるほか、指定のドッキングハッチを持つ他国の宇宙船もドッキングできるよう設計されている。また、宇宙ステーションが完成した後には、光学望遠鏡の打ち上げと設置も予定されている。運用期間は約15年間と見込まれている。

関連記事