団地が舞台の近未来SFが映画化「ぼくらのよあけ」

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アニメ映画「ぼくらのよあけ」が全国公開中。宇宙船のAIと子供たちによる夏の大冒険の物語で、人工衛星やペットボトルロケットが物語の鍵となる。

【2022年10月24日 星ナビ編集部

レポート:宇津巻竜也

「頼みがある。私が宇宙に帰るのを手伝ってもらえないだろうか?」
プロローグで、宇宙が大好きな主人公の少年・ゆうまに、宇宙船を名乗る謎の存在がそう告げるところから物語は大きく動き出す。

映画「ぼくらのよあけ」は、10月21日(金)から全国公開されたアニメ映画だ。原作は今井哲也氏。SFを縦軸に、少年少女の複雑な心理を横軸に物語を構築することで定評がある。本作でもその手腕はいかんなく発揮されており、原作に準拠した映画も非常に良質なSFジュブナイルに仕上がっている。

映画の時代設定は近未来の2049年。舞台となるのは、東京・杉並の阿佐ヶ谷住宅。登場人物の多くが住むこの住宅を舞台に、壮大なスケールで描かれる超ご近所SFだ。ストーリーは単純明快。少年少女達の手で、故障した宇宙船「二月の黎明号」を宇宙に帰すこと。難しい科学や派手な技術は出てこない。その分、登場人物の心理描写が見る者の心をとらえる。「二月の黎明号」が見せる宇宙の映像と東京の団地の風景を背景に進むこの物語を、ぜひ映画館の大画面で堪能してほしい。

メインビジュアル
(左)主人公の少年ゆうまとオートボット「ナナコ」、(右)『ぼくらのよあけ』メインビジュアル((C) 今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会)

「星ナビ」2022年12月号(11月5日発売)では、作中の天文・宇宙シーンについてさらに深く紹介する。

《劇場アニメ「ぼくらのよあけ」》

■ 公式サイト:
■ 公式Twitter:
■ 公開:
  • 2022年10月21日(金)より全国公開

《国立科学博物館とのタイアップも開催中》

常設展示「日本の宇宙開発」コーナーの一部をキャラクターたちが解説。宇宙化学(隕石)を専門とする理工学研究部の米田成一さんによるコラムなども掲載したコラボMAPの配布や、フォトパネルの設置も行う。

■場所:
■期間:
  • 開催中~11月13日(日)まで

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