世界最高の夜空を配信、マウナケアで2台目のライブカメラ始動

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すばる望遠鏡に設置されている星空ライブカメラに続き、マウナケアで2つ目の星空ライブカメラがカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡に設置された。両カメラがとらえる景色や星空は、24時間YouTubeで配信されている。

【2025年2月5日 すばる望遠鏡Maunakea Observatories

国立天文台と朝日新聞は2021年から米・ハワイ・マウナケア山頂のすばる望遠鏡のドームに「すばる-朝日星空ライブカメラ」を設置し、これまでの約4年間、マウナケアで見られる美しい夜空をYouTubeチャンネル「朝日新聞宇宙部」で毎日配信してきた。

このカメラは東向きのため、西側の空を見ることはできていなかった。また、設置場所であるすばる望遠鏡そのものの姿を見ることもできておらず、視聴者のニーズとしても観測環境監視の観点からも別のカメラの設置が望まれていた。

このたび、すばる-朝日星空ライブカメラの山頂環境モニタとしての有用性のあるカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡(CFHT)の協力が得られることになり、CFHT・朝日新聞宇宙部・国立天文台ハワイ観測所の3者間で、CFHTへのカメラ設置とその運用に関する協定が締結された。こうして、すばる望遠鏡の姿と西側の空とを見ることができる2台目の星空ライブカメラ「CFHT-朝日星空ライブカメラ」が実現し、本格的な運用がスタートした。

CFHT-朝日星空ライブカメラが写した夕暮れの景色
「CFHT-朝日星空ライブカメラ」が写した夕暮れの景色(提供:CFHT&朝日新聞社、協力:国立天文台ハワイ観測所、以下同)

「昨年の春、朝日新聞社さんからマウナケアの新たな景色を提供するために、CFHTにカメラを設置したいと打診がありました。このパートナーシップにより、マウナケア山の美しさと夜空が見せる魔法を世界中の人々と共有できるようになりました。ライブ配信の視聴者さんは、流星群や夕日のような静止画ではとらえにくいダイナミックな現象を目にすることができます」(CFHT天文技術スペシャリスト Cam Wipperさん)。

CFHT-朝日星空ライブカメラがとらえたマウナケアの風景
「CFHT-朝日星空ライブカメラ」がとらえたマウナケアの風景。すばる望遠鏡、W. M. ケック天文台、NASAの赤外線望遠鏡施設(IRTF)の背後に、時間とともに変化する空の表情が広がる。明け方の写真(右下)には朝日を浴びたマウナケアの影が画面右下に写し出されている

「このような貴重な風景を少しでも多くの人々と共有することは、マウナケアで働く私たちにとって大きな喜びです。これまでの東カメラ(すばる-朝日星空ライブカメラ)と併せて、ぜひお楽しみください」(国立天文台ハワイ観測所)。

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