先月まで夕空に見えていた金星が、明けの明星として夜明け前の東の低空に姿を現す。毎日観察すれば、新年度に早起きを習慣づけるのにちょうど良さそうだ。下旬には金星と土星が接近し、25日には細い月も加わった3天体の共演も楽しめる。共演の様子を山や木々と一緒に撮影するのも楽しいだろう。土星は環の消失シーズンでも話題になっている。
宵空では冬の星座たちがそろろろ見納め。冬の大三角は南西に低くなり、火星はふたご座からかに座へと季節を移っていく。昇ってくる春の星々たちが、いよいよ見ごろを迎える。
そんな春の星座たち、おおぐま座やしし座、りょうけん座、おとめ座などには、天体写真撮影の好対象となる美しい銀河がたくさんある。深夜以降になれば天の川や散光星雲も格好の被写体だ。撮影した画像の処理には、新発売のソフト「ステライメージ10」を、ぜひご活用ください。
全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
5日 | (土) | 月と火星が接近 |
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22日 | (火) | 水星が西方最大離角 |
22日 | (火) | 4月こと座流星群が極大 |
25日 | (金) | 細い月と土星が接近、金星が並ぶ |
26日 | (土) | 細い月と水星が接近 |
29日 | ごろ | 金星と土星が接近 |
カレンダー(月齢と天文現象) |
月、惑星
月
- 1日宵:プレアデス星団と並ぶ
- 5日:🌓上弦
- 5日:月面X
- 5日夕方~6日未明:火星と接近
- 5日夕方~6日未明:ポルックスと接近
- 8日夕方~9日未明:レグルスと大接近
- 12日宵~13日明け方:スピカと接近
- 13日:🌕満月(ピンクムーン、本年最小の満月)
- 13日夕方~14日未明:スピカと接近
- 16日深夜~17日明け方:アンタレスと接近
- 21日:🌗下弦
- 25日未明~明け方:土星と接近、金星と並ぶ
- 26日明け方:水星と接近
- 28日:🌑新月
- 29日夕方~宵:プレアデス星団と大接近
- 30日宵:木星と並ぶ
水星
- 上旬:見えない
- 中旬:明け方 0.8等
- 下旬:明け方 0.3等
金星(▶ 特集ページ)
- 上旬:明け方 -4.3等
- 中旬:未明~明け方 -4.5等
- 下旬:未明~明け方 -4.5等
火星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~未明 0.5等
- 中旬:夕方~未明 0.7等
- 下旬:夕方~未明 0.9等
- 5日夕方~6日未明:月と接近
木星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~深夜 -2.1等
- 中旬:夕方~深夜 -2.0等
- 下旬:夕方~宵 -2.0等
- 30日宵:細い月と並ぶ
土星
- 上旬:見えない
- 中旬:明け方 1.2等
- 下旬:未明~明け方 1.2等
天王星
- 上旬:夕方~宵 5.8等
- 中旬:夕方~宵 5.8等
- 下旬:夕方 5.8等
海王星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
主な彗星(~10等前半)、小惑星(~8等前半)
小惑星ベスタ(4)
- 上旬:深夜~明け方 6等
- 中旬:宵~明け方 6等
- 下旬:宵~明け方 6等