- 誠文堂新光社
- 384ページ
- 定価 1320円
評者は毎年発行されている本書を、大学時代から続けて購入している。したがって今年で56冊になった。評者自宅の狭い書棚は当然ながら本書で溢れかえっているが、今後も買い続けるであろう。もちろん、先月ご紹介したアストロアーツ社の『星空年鑑』も買い続けます。どちらも、評者のような変光星観測者にとっては極大極小予報日他のデータが、なくてはならないものだからだ。
本書が創刊されたのは戦後まもなくの1947年、評者誕生の1年後のこと。だから創刊号は購入していない。しかし、幼少期神田に住んでいた評者は、本書出版社の誠文堂新光社さんの近所をウロウロしていた。おまけに評者の父親が三省堂書店の仕入部長をやっていたため、同書店に頻繁に出入りしていたので、科学書コーナーで本書をよく見かけていた。本書はひょっとすると、評者が大学で天文学を学ぶきっかけになったのかもしれない。
2023年版では、とくに本書冒頭の写真ページに掲載された小山ひさ子先生の太陽観測姿が、何よりもありがたい。評者が以前勤めていた天文博物館五島プラネタリウム評議員を、先生は務めておられ、評議委員会でよくお目にかかり、様々な指導を受けていたからだ。オマケに、上野の科学博物館の20cm屈折望遠鏡で太陽を観測させてもらったというありがたい経験もある。
ともかく、天体現象の予定を立てる上で、2冊の年鑑は絶対必要不可欠な資料です。