飲み星食い月す

Vol.27 お月見菓子 4品

おしながき: 「満月」、「弥栄(やさか)」、「横濱月餅」、「四季饅頭・秋 うさぎ饅頭」
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だいぶ涼しくなり、夜には虫の声も聞かれるようになった。「秋」といえば、もうこれしかない、そう「お月見」。日本の月周回衛星「かぐや」(SELENE)も無事打ち上げに成功したことだし、この秋はだんぜん月に注目だ。

さて、「お月見」の風習は、中国から伝わったもの。中国では豊作を祝い、満月を愛でながら月餅を食べていた。その風習が日本に伝わって、月餅が月見団子に変ったのだ。団子の数は、一般に一年12ヶ月の意味で12個、ただし、閏年には13個をお供えする。また地域によっては、十五夜に15個、十三夜に13個というパターンもある。写真の月餅は、崎陽軒の「横濱月餅」。こぶりな大きさがかわいらしい。日本人好みにアレンジしてあるというだけあって、まろやかな味に仕上がっている。餡は小豆・栗・小豆マンゴー・黒ごまの4種類ある。

もっとも、現代の日本では、月餅や典型的月見団子より、見た目のかわいらしいうさぎのお菓子が人気だ。写真のうさぎ饅頭は、650年の歴史を誇る日本の饅頭の元祖、塩瀬総本家の「四季饅頭・秋 うさぎ饅頭」。うさぎと月をイメージしたお饅頭9個入りは、月見をテーマにしているが、販売期間が11月30日までと長いのがうれしい。

そして、月餅や団子以外に月に関連する和菓子がある。それは誰もが知っているあの「最中」だ。平安時代、月見の宴で出された白く丸い餅菓子が池に映る月に似ているとして「最中の月」と名付けられ、それが和菓子の名前になったといわれている。「最中の月」とは、陰暦十五夜の月(中秋の名月)のことなのだ。なお、写真の最中は、和菓子の老舗である虎屋(東京都港区赤坂)の「弥栄(やさか)」。さすが、こちらはいわずと知れた名店の味だ。

最後に、「甘いものは苦手だよ〜」という方に、おせんべいを紹介する。こちらも創業1804年の老舗、松崎煎餅。製品名は、その名もずばり「満月」。プレーンなタイプとゴマ入りの2種類があって、いずれもいいお米といいお醤油からできた風味豊かなおせんべいだ。

なお、アストロアーツのお月見特集「月を見よう」のページでは、月に関する基礎知識をはじめ、「中秋の名月」とは何か?という素朴な疑問の答えなど、身近な月についていろいろ解説しているので、ぜひご覧いただきたい。なお、「かぐや」に関する情報は、特集ページやアストロアーツで随時公開する予定なので、そちらのチェックも忘れずに!

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