長谷田さん、新星らしき天体を発見
【2001年6月21日 VSOLJニュース (063) 2001.06.21】
愛知県の長谷田勝美さんは、たて座新星2000=たて座V463(VSOLJニュース37,38参照)や、特異ウォルフ・ライエ変光星(VSOLJニュース51,54)を発見されたことで有名ですが、新星と思われる天体を発見され、日本変光星観測者連盟(VSOLJ)に報告されました。長谷田さんの観測では、天体は 5月13日のフィルムに10.5等で認められ、その後多少の増減はあるものの、6月15日のフィルムでも同様の光度を保っています。それ以前のフィルムには12.9等以下で見えなかったとのことです。長谷田さんの撮影された発見写真から、門田健一さんの測定された位置は以下の通りです。
17h 57m 06s.98 (J2000.0) -32゚ 23' 05".0
門田さんが 2月24日に撮影されたCCD画像では、天体は14等以下で写っていないとのことです。
この位置には既知変光星や、赤外線サーベイでの対応天体がなく、天体は新星ないし爆発型変光星の可能性が非常に高いと思われます。新星としての確認には、スペクトル観測が必要ですが、現時点で得られている情報からはその可能性の非常に高い天体として、即時の追跡観測が望まれます。天体はさそり座といて座の境界の近くにあります。
観測用星図などは、VSNETのホームページでも公開の予定です。公開時期はまだ未定ですが、以下を時々チェックしていただけるとよいでしょう。
※ この後、チリの Liller による分光観測で輝線が測定され、この星がほぼ確実に新星であることが確認されました。
<参照>
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