ディープ・スペース 1 号、運用終了
【2001年12月19日 JPL 2001 News Releases】
NASA JPL(ジェット推進研究所)の衛星ディープ・スペース 1 号が、追加分を含めたすべての任務を終え、3 年 2 ヶ月の運用が終了した。
ディープ・スペース 1 号は、イオン推進エンジン技術や自動航行ソフトウェアなど 12 の先進的な宇宙技術を実地検証する目的で 1998 年 10 月に打ち上げられた。当初は 11 ヶ月間だけの計画だったが、実験がうまくいったので計画を延長して検証が続けられていた。さらに、予定外の追加実験として、1999 年末に小惑星 Braille に接近観測を、2001 年 9 月にはボレリー彗星の核からほんの 2,171km まで近づいての観測を、それぞれおこなった。
この衛星によって試験がおこなわれた新技術は、未来の衛星開発や運用に大きくフィードバックされることが期待されている。例えば、火星のサンプルリターン計画(火星の大気や地表を衛星で持ち帰ってくる計画)にはイオンエンジンが使われるかもしれないし、NASA のディープ・インパクト計画(テンペル第 1 彗星の核へ弾丸を打ち込んで彗星の内部構造を探る計画、2004 年打ち上げ予定)では自動航行システムを基にしたシステムが使われるだろう。