夕空の池谷・張彗星(C/2002 C1)を捉えた
【2002年2月8日 アストロアーツ】2月18日更新
(2月18日更新分)
佐治天文台(さじアストロパーク)が2月15日に撮影した画像を紹介しよう。東側に45分を越えるイオンテイルが見えているとのことで、今後が非常に楽しみだ。
撮影者:さじアストロパーク
撮影日:2002年2月15日、(1枚目)18時54分、(2枚目)19時20分
撮影機材等:(1枚目)さじアストロパーク 103cm望遠鏡、(2枚目)10.5cm 屈折望遠鏡
(2月14日更新分)
村岡健治氏は、2月1日から11日までの149個の観測から、以下の改良軌道を計算した。まだ誤差は大きいものの、周期500年ほどの長周期彗星である可能性が大きくなってきた。
近日点通過 | 2002年3月18.9551日 |
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近日点距離 | 0.507584AU |
離心率 | 0.992082 |
近日点引数 | 34.5652度 |
昇交点黄経 | 93.3589度 |
軌道傾斜角 | 28.1166度 |
標準光度 | 7.0等 |
光度係数 | 10.0 |
宇都正明さん、中村繁夫さんに送っていただいた池谷・張彗星の画像を紹介しよう。(画像はクリックでオリジナルサイズで表示。)
撮影者:宇都 正明
撮影日時:2002年2月12日 18時40分〜19時ころ、露出各1分を18コマ
撮影地:静岡県豊岡村
撮影機材等:R200SS、直焦点、冷却CCDカメラ、ST7E
●撮影者コメント:夕方低空の悪条件ながら、立派にテイルを伸ばしているようです。今後が楽しみです。
撮影日時:2002年2月13日 18時20分〜40分ころ、露出各1分を14コマ
●撮影者コメント:昨日に引き続き池谷・張彗星を撮影しました。イオンテイルは1日たつと全く別の彗星のように変化するのですね。これだから彗星は面白いです。
撮影者:中村 繁夫
撮影日時:2002年2月6日 19時04分、19時10分、露出各60秒
撮影地:石川県金沢市
撮影機材等:BORG 76ED + ×0.78 レデューサー(390mm)+ ST-5C、2枚コンポジット
●撮影者コメント:観測場所に着いたころは彗星のある方向には雲が12、3度まで位置し、だめかなと思いましたが、時間が経つにつれ雲が下がってきて20時03分、実に3度の高度まで確認できました。
リンカーン研究所での発見でない、それもわたしが昔小学校のときに話題になった、あの池谷、関彗星の池谷氏が入院で見れなかった時期もあったらしいですが希望を捨てず執念で発見したこの彗星は明るくならなくとも記憶に焼きつくすばらしい彗星になる値があるはずです。池谷氏、おめでとうございます。
(2月8日更新分)
2月1日に発見された池谷・張彗星(C/2002 C1)は夕方の西空低空に7等級の明るさで見えている。概略位置や詳細星図は5日のニュース「池谷・張彗星の軌道要素(改良版)」を参考にしてほしい。(軌道要素の改良があったが、少なくとも2月中の位置はほとんど変わらない。)また、最新の軌道要素は7日のニュース「池谷・張彗星が4等級に (NAOニュース)」を参考のこと。
なお、アストロアーツのダウンロードサービス内の最新軌道要素のページから、この池谷・張彗星など14彗星の軌道要素を追加・更新した軌道要素データがダウンロード可能なので、こちらもあわせてご利用いただきたい。(軌道要素データはステラナビゲータVer.5やステラプレイヤーで利用可能。)
以下、池谷・張彗星の画像を紹介しよう。(画像はクリックでオリジナルサイズで表示。)
撮影者:さじアストロパーク
撮影日:2002年2月6日
撮影機材等:さじアストロパーク 103cm望遠鏡
撮影者:田中 一幸
撮影地:東京都稲城市
撮影日時:2002年2月7日 18時02分〜、露出10分
撮影機材等:5インチライトシュミットカメラ(f=475mm、F3.8)、Apogee AP2Epカメラを-30度に冷却、IDAS LPSフィルター(700-400nm)使用
撮影者:せんだい宇宙館 早水勉
撮影日時:2002年2月4日 19時02分〜19時18分、露出1分のものを6枚コンポジット
撮影機材等:15cm F8 屈折 + Bitran BT-11C、6枚コンポジット