2002年6月の天文ニュース
国内のさまざまなメディアで取り上げられた天文ニュースや皆様からお寄せいただいた写真などを紹介しています。記事の詳細については各リンク先を参照してください。
2002/06/27
M5ロケット: 国による開発終了 民間主体に移行 宇宙開発委(Mainichi INTERACTIVE 社会)
H2Aの信頼性向上を最優先、宇宙開発委が10年計画(Yomiuri On-Line/社会)
文部科学省の宇宙開発委員会が発表。H2Aロケットの信頼性向上と民間への移管を最優先で進める。また、固体燃料ロケットM5の国による開発は打ち切られる。
アストロアーツニュース: 6/19の項(GXロケット関連)、5/24の項(H2Aロケット関連)
2002/06/26
宇宙飛行士の野口さん抱負 「地球の光景楽しみ」(asahi.com : 科学・自然)
宇宙飛行士: 野口聡一さん 記者会見で抱負を述べる(Mainichi INTERACTIVE)
W杯のように楽しみ共に…野口宇宙飛行士がTV会見(Yomiuri On-Line/社会)
来年1月にスペースシャトル「アトランティス」に搭乗予定の宇宙飛行士、野口聡一さんが記者会見。野口さんは日本人では2人目となる船外活動を行なう。
スペースシャトル: エンジン部品にひび割れ 飛行計画に影響(Mainichi INTERACTIVE)
スペースシャトル「アトランティス」と「ディスカバリー」の検査で、メインエンジンの金属部品表面にひび割れが発見される。検査、交換のため、7月19日に予定されていた「コロンビア」の打ち上げも延期に。
2002/06/24
熊本県清和村で光害に関する条例が可決
屋外照明は必要最小限の光とし、上方に光が漏れないよう遮光された照明器具の使用を推奨しているほか、既存の照明を改善する際には助成が行なわれる。同様の条例は、群馬県高山村、岡山県、岡山県美星町でも制定されている。
せんだい宇宙館―ニュース―: 2002.06.21 九州初。熊本県清和村で光害に関する条例を可決
6月29日に起こる、小惑星による恒星食の改良予報
(1264)Letaba による恒星食。6月29日(水)1時35分、中部地方以北で見られる。
恒星はHIP 1025(赤経 00h12m46.453s,赤緯 +27°06'32.86"(J2000)、10.0等、たて座δ星の東 約2°57')。
3.4等の減光で、継続時間は最長7.5秒。
せんだい宇宙館: http://www2.synapse.ne.jp/uchukan/
IOTA: http://www.lunar-occultations.com/iota/iotandx.htm
2002/06/22
今月14日、直径100mの小惑星が地球にニアミス(Yomiuri On-Line/社会)
直径約100mの小惑星2002 MN が地球から約12万km離れたところを通過した。月までの距離(約38万km)よりも近いが、発見されたのは最接近から3日も後のことだったらしい。
アストロアーツ: 小惑星軌道ビュアー ― 小惑星2002 MN の軌道
2002/06/21
日本の負担、年200億円減額へ 宇宙ステーション計画(asahi.com : 社会)
18日のニュース(毎日、読売)関連記事。ステーションに滞在する人員を減らしたり、研究分野を絞り込んで装置を自動化したりして経費を削減する。
2002/06/19
ギャラリー更新:6月11日の部分日食の動画
11日付の天文ニュース「【投稿画像集】6月11日朝の部分日食をとらえた」に、都内で撮影された部分日食の動画を追加。他にも日本各地で撮影された写真やテニアン島で撮影された金環日食の写真もあり。
無人衛星:「おりひめ・ひこぼし」制御不能に(Mainichi INTERACTIVE)
「おりひめ」「ひこぼし」が制御トラブル(Yomiuri On-Line/社会)
97年に打ち上げられた技術試験衛星「おりひめ・ひこぼし」が老朽化のため制御不能に。この衛星は、98年7月7日に無人衛星として世界初のランデブー・ドッキング実験に成功した。
宇宙開発事業団: 技術試験衛星VII型(ETS-VII)「おりひめ・ひこぼし」の運用状況について
宇宙開発事業団 きく7号(おりひめ・ひこぼし): http://www.nasda.go.jp/sat/ets7/
GXロケット:開発計画を当面は認めない方針 文部科学省(Mainichi INTERACTIVE)
民間ロケット新型エンジン、国の小委が開発に待った(Yomiuri On-Line/社会)
2005年度の初飛行を目指していた「GXロケット」の第2段エンジンの開発を当面認めないと発表。緊急性がないことやアメリカ製の電子制御システムの技術情報が不十分なことが原因。
2002/06/18
国際宇宙ステーション、運用を一部民間委託へ(Yomiuri On-Line/社会)
宇宙ステーション:日本実験棟の運用業務を民間委託へ (Mainichi INTERACTIVE)
日常的な運用業務や、宇宙ステーションに物資を運ぶ補給機の飛行管制を委託する方針。年間600億円かかるとされる運用経費を大幅に削減するのが目的とされる。
写真投稿:「その後の池谷・張彗星」
横山満さん撮影。まだまだその姿は健在。クリックで拡大
(データ)(1枚目)2002年6月2日 1時00分、露出20分、PENTAX SDUF II、Nikon FM2、KONICA CENTURIA800、撮影場所:福岡県・小石原村
(2枚目)2002年6月15日 23時30分、露出20分×2枚、FS128(F6、770mm)、Nikon FE、CENTURIA SUPER 400、撮影場所:福岡県・小石原村
2002/06/14
コンピュータで宇宙の歴史をシミュレートするには(ZDNet News)
マサチューセッツ工科大学の物理学者が、全宇宙の誕生から現在に至るまでをコンピュータで正確にシミュレーションするために必要な演算量に関する論文をNature誌に掲載。必要な情報量、計算量とも、まったく想像できないほど桁違いに大きな数である。
2002/06/13
地球観測衛星:日本製センサー、自然に直る(Mainichi INTERACTIVE)
先月4日に打ち上げられたNASAの衛星「Aqua」に搭載されている、宇宙開発事業団が開発したセンサー「AMSR-E」の動作が復旧。海面水温などのデータを送ってきている。
宇宙開発事業団: 改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)の状況について
アストロアーツニュース: 2002年5月の天文ニュース 7日(Aqua打ち上げのニュース)
Aqua Project Science(NASA): http://aqua.nasa.gov/
Aqua/AMSR-E(宇宙開発事業団): http://www.nasda.go.jp/aqua/
2002/06/12
今後10年は有人宇宙活動計画なし 「夢」削り緊縮型に(asahi.com : 科学・自然 : 宇宙)
政府の宇宙開発利用専門調査会が発表。国際宇宙ステーション計画を見直して経費の大幅な削減に努める。また、今後10年間ほどは独自の有人宇宙活動計画を持たないとのこと。
天体観測、プラネタリウム、オールトの雲…… 歌の世界は宇宙っぽく(asahi.com : 科学・自然 : 宇宙)
バンプ・オブ・チキンの「天体観測」「ジュピター」やベイビー・ブー「プラネタリウム」など、天文に関する歌が音楽界でちょっとしたブームになっている。
2002/06/10
公開講座:『超高速計算機で探る分子と宇宙の世界』
7月2日(火)15時30分より、奈良産業大学にて
講師:理化学研究所 戎崎俊一(えびすざき・としかず)氏
聴講料、予約ともに不要。講演の詳細や地図などは以下のリンク先参照
奈良産業大学: http://www.nara-su.ac.jp/ ― 奈良産業大学 情報学部からのお知らせ
2002/06/07
写真投稿:「6月6日の太陽面」
山梨県の和光久さん撮影。11日の日食にむけてのテスト撮影とのこと。クリックで拡大
(データ)(1枚目)2002年6月6日 11時18分、露出1/2000秒、ビクセンGPD赤道儀、BORG 76 + 1.4倍テレコンバーター(合成f=700mm、合成F=13.4)、フジ FinePix S1 Pro(感度設定:320、ホワイトバランス:オート)、D4フィルター + ND8、フィルター径 52mm、トリミング後にレベル補正
(2枚目)11時25分、露出1/750秒、D4フィルター + PLフィルター2枚、その他は1枚目と共通
(コメント)(2枚目は)思い付きでちょっとっしたいたずらをしてみました。D4を使うのは同じなのですが、他のNDを追加する代わりに2枚のPLフィルター(偏光)を使い、偏光の位置を90度、つまり直交する位置に合わせてあります。サーキュラーPLではこの方法は使えません。D4や他のNDフィルターと違って正確な露出倍数は計算出来ませんが、思い付きでやってみたいたずらとしては面白い結果になりましたので一緒に送ります。
2002/06/05
ライブ中継:「6月11日 部分日食」
北海道の名寄市立木原天文台から発信。
2002年6月11日(火) 午前7時〜9時、天候不良時は中止。URLは以下を参照。
アストロアーツニュース: 6月11日の金環日食(NAOニュース)
中継サイト: 名寄市立木原天文台、(有)ラフィネプランニング
その他の中継サイト: 日食中継@星の子館(姫路市 星の子館)、LIVE! ECLIPSE
アストロアーツ:特集「2002/6/11部分日食」(日食の見え方、観測方法やデジカメでの撮影の仕方など)
写真投稿:「木星と金星の最接近」
瀧本郁夫さん撮影。クリックで拡大
(データ)2002年6月3日 20時04分〜、露出2秒、OLYMPUS C-2040ZOOMデジタルカメラ(広角側、ISO100相当、F1.8)
(コメント)5惑星の集合も終わり、土星が太陽に近づき確認ができなくなってきました。また、火星も靄(もや)に埋もれてしまい、確認が不能な天候でしたが今年における金星と木星の最接近を見ることができました。なお、6月4日は雲に覆われて撮影不可となりました。梅雨入りも真近に迫り、後何日この両惑星の接近を見ることができるのだろうか。
星ナビ.com - 星ナビデジカメ実験隊がゆく - オリンパス C-2040ZOOMによる木星と金星の最接近
6月12、13日に起こる、小惑星による恒星食の改良予報
(640)Brambilla による恒星食。6月12日(水)23時44分、東北地方で見られる。
恒星はTYC 5710-01777-1(赤経 18h54m01.516s、赤緯 -09°35'31.32"(J2000)、10.0等、たて座δ星の東 約2°57')。
3.4等の減光で、継続時間は最長7.5秒。
(102)Miriam による恒星食。6月13日(木)0時56分、中四国地方を中心に広範囲で見られる。
恒星はTYC 6234-00807-1(赤経 17h22m58.508s、赤緯 -16°34'27.68"(J2000)、10.4等、へびつかい座η星の東 約3°08')。
2.2等の減光で、継続時間は最長7.5秒。
せんだい宇宙館: http://www2.synapse.ne.jp/uchukan/
IOTA: http://www.lunar-occultations.com/iota/iotandx.htm