23日、小惑星Interamniaによる恒星食を見よう
【2003年3月19日 アストロアーツ】
3月23日(日)の夕方、東北地方南部から関東、中部地方にかけて小惑星Interamnia(小惑星番号 704)による6.7等星の恒星食が見られそうだ。
食は18時42分ころに起こると予想されており、継続時間は最長で62.8秒と見積もられている。恒星の明るさは6.7等星と比較的明るいが、夕方の薄明中の現象となるので導入が難しいかもしれない。事前にしっかりと準備しておきたいところだ。
隠される恒星のデータは以下のとおり:
HIP36189 6.7等 赤経 07h27m09.113s、赤緯 +11°57'17.97"(J2000) こいぬ座とふたご座の境界付近、こいぬ座6番星の西 約39' 恒星付近の星図(20KB)、8等星まで表示
一方、隠すがわの小惑星Interamniaは10.7等級で、直径316kmと推定されている。
小惑星による恒星食は比較的頻繁に起こっており、国内でも月に数件程度の現象を見ることができる。主な予報についてはせんだい宇宙館からいただいている情報をもとに毎月の情報トピックスでも紹介しているが、現象の多くは隠される恒星が暗く、あまり注目されない現象かもしれない。
最近話題になった現象としては、昨年の4月7日に北海道で起こった小惑星パンドラによるふたご座のポルックスの恒星食がある。1等星が隠されるというたいへん珍しい現象で国外からも多くの観測者が来たが、残念ながら曇ってしまい観測できなかった。また、昨年末12月16日には、小惑星ではないが土星の衛星テチスによる9.1等星の恒星食が観測された。