16日に起こる、小惑星Campaniaによる恒星食
【2004年1月10日 アストロアーツ】
1月16日(金)の宵に、北海道方面で小惑星Campania(小惑星番号 377)による6.4等星の恒星食が見られそうだ。観測地が限られているものの、双眼鏡でも見られる可能性のある現象なので、チャンスのある方はぜひご覧になってみてはいかがだろう。
恒星食は20時2分ころに起こると予報されており、継続時間(恒星が隠されている時間)は最長で2.7秒と見積もられている。現象は西の低空(札幌で地平高度約15度)で起こるので、恒星の高度が高いうちに見つけておきたい。
隠される恒星のデータは以下のとおり:
HIP116146(うお座13番星) 6.4等 赤経 23h31m57.569s、赤緯 -01°05'09.12"(J2000) 恒星付近の星図(12KB、8等星まで表示)
一方、隠すがわの小惑星Campaniaは14.1等級で、直径91kmと推定されている。
小惑星による恒星食は比較的頻繁に起こっており、国内でも月に数件程度の現象を見ることができる。主な予報についてはせんだい宇宙館からいただいている情報をもとに毎月の情報トピックスでも紹介しているが、現象の多くは隠される恒星が暗く、あまり注目されない現象かもしれない。その点、今回の現象は恒星が明るいので、小惑星による恒星食を見たことがない方にはよい機会となるだろう。
また、小惑星による恒星食の観測のデータからは、小惑星の位置や大きさ、形状などを求めることができる。こういったより詳しい観測をしてみたい方は、下記せんだい宇宙館のページを参照していただきたい。