第3回プラネタリウム解説コンクール、玉川学園高等部2年の内山さんが最優秀賞獲得
【2007年2月13日 アストロアーツ】
2月11日(日)、三重県立みえこどもの城(三重県松阪市)が主催する、プラネタリウムの生解説を競うユニークなコンクール「プラネタリウム解説コンクール(通称プラコン)」が行われた。今回は22組32名の応募があり、予選を通過した10組が解説の技を競い合った。今年で3回目になるコンクールだが、出場者のレベルが年を追うごとに上がり、甲乙つけがたく審査員泣かせの大会となった。
伯仲した戦いの中で、みごと最優秀賞に輝いたのは、玉川学園高等部2年生の内山千明さんの「遠い宇宙の向こうに」。玉川学園は、コニカミノルタプラネタリウムのスーパーメディアグローブを設置し、天文の教育に力を入れている学校だ。内山さんは、学校の自由研究で「プラネタリウム」を選び、機械の操作と解説を勉強している(天文ファンにしてみれば夢のような授業だ!)。昨年のコンクールには応募が間に合わず、1年かけて練習してきたという。実際の解説は星座の説明にとどまらず、宇宙の立体的な広がりをイメージさせる内容で、「宇宙を想像させる力を喚起させる」点が評価された結果となった。「遠い宇宙の向こうに」は、近日中にステラナビゲータ8のコンテンツ・ライブラリーで公開予定。
審査員を務めたのは、宇宙物理学者の佐治晴夫さん(鈴鹿国際大学短期大学部学長)、子どもの本屋店主の増田喜昭さん(子どもの本専門店メリーゴーランド代表)、プラネタリウム番組制作者の田島秀樹さん(田島秀樹事務所有限会社代表取締役)、プラネタリウム解説者の小野夏子さん(NPO法人こころプラネット理事長)、星ナビ執筆陣としてもおなじみの浅田英夫さん(あさだ考房)、MAPみえこどもの城館長の河原孝さん、の6名。この他に会場の一般審査員の採点が加味されて各賞が決定した。
第1回、第2回とペアによる解説が最優秀賞を獲得したが、今回はソロによる解説が最優秀を獲得した。ますますバリエーションが広がり、来年のコンクールが楽しみだ。
第3回プラコン受賞者は以下の皆さん。他に入賞者には賞品として、アストロアーツ提供の渡部潤一監修『150のQ&Aで解き明かす宇宙のなぞ研究室』が、本選出場者全員に、日本科学未来館の入場チケットが贈呈された。
受賞内容、作品タイトル、受賞者
- 最優秀賞 「遠い宇宙の向こうに」
- 内山千明さん(東京都在住・玉川大学高等部2年)
- (賞金5万円、副賞としてステラナビゲータ解説音声のネット配信、日本科学未来館より「スポーツボール型環境地球儀」)
- 優秀賞 「夏へのとびら」
- 井本彰さん(京都府在住・教員)
- (賞金2万円)
- 以下特別賞(賞品としてコニカミノルタプラネタリウムより「アイポッドシャッフル」)
- ユーモア賞 「星空の宿題」
- 土井陽介さん(神奈川県在住・会社員)
- 小柳清子さん(愛知県在住・公務員)
- 音楽賞 「星空Lhapsody(ラプソディー)」
- 滝本麻須美さん(三重県在住・フォトグラファー)
- 服部鋼一さん(三重県在住・公務員)
- ストーリー賞 「平和の星 見えない星」
- 木下英之さん(三重県在住・高田中学校3年)
- 松本若菜さん(三重県在住・高田中学校3年)