磁気圏観測衛星テミス、打ち上げ成功

【2007年2月19日 THEMIS Mission NewsKennedy News

NASAの磁気圏観測衛星テミス(THEMIS)が、日本時間18日午前8時1分(米国東部時間17日午後6時1分)、フロリダ州のケープ・カナベラル空軍基地からデルタIIロケットによって打ち上げられた。

磁気圏観測衛星テミスを打ち上げるデルタIIロケット

磁気圏観測衛星テミスを打ち上げるデルタIIロケット。クリックで拡大(提供:NASA)

観測を行う5基の衛星の想像図

観測を行う5基の衛星の想像図。クリックで拡大(提供:NASA/George Shelton)

5つの衛星の切り離しは、打ち上げから約1時間後に完了。さらに約2時間後、すべての衛星からの信号が地上局によって受信され、無事打ち上げが成功した。

今後30日間かけて衛星の動作確認などが行われたのち、5つの“THEMIS”は、今年の9月中旬に最終的な観測のための軌道へそれぞれ向かい、12月中頃に到着する予定となっている。

磁気圏とオーロラ

太陽フレアが発生すると陽子や電子といった高エネルギーの粒子だけでなくX線やガンマ線が多量に放出される。これが地球に到達すると北極や南極などで盛んにオーロラが発生するほか、無線電波に影響を及ぼして地球上の人工衛星・無線通信に障害が発生する。このため、太陽活動を監視して、フレアが発生したときの高エネルギー荷電粒子の地球への到達時刻や、フレアの発生そのものを予報しようという、いわば「宇宙天気予報」の活動が太陽研究者によって進められている。(150のQ&Aで解き明かす 宇宙のなぞ研究室Q.046 太陽からは何が放出されている?より抜粋)