ハッブル宇宙望遠鏡18周年、衝突銀河の画像59枚を公開

【2008年4月25日 HubbleSite

1990年に打ち上げられたNASAのハッブル宇宙望遠鏡(HST)が、4月24日で打ち上げ18周年を迎えた。これを記念して、銀河どうしの衝突をとらえた画像計59枚が公開された。


(Arp 148の画像) (衝突銀河59枚の画像)

(上)Arp 148、(下)衝突銀河の画像全59枚。ともにクリックで拡大(提供:NASA, ESA, the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration, A. Evans (University of Virginia, Charlottesville/NRAO/Stony Brook University), K. Noll (STScI), and J. Westphal (Caltech) )

HSTの打ち上げ18周年記念画像の1枚は、おおぐま座の方向約5億光年の距離にある銀河「Arp 148」をとらえたもの。衝突する2つの銀河が、ユニークな光景をつくり出している。

リング状の銀河の中心から、別の銀河の尾が長く伸びている。まさに2つの銀河が衝突する瞬間を見ているのだ。衝突された銀河では、衝撃波で物質が銀河の中心から外側へ移動しているため、リング状の姿になっているのだ。

こうした銀河どうしの衝突や接近では、互いの重力によって形状が変化したり、衝撃波によってスターバーストと呼ばれる激しい星形成が引き起こされることがある。HSTがとらえた衝突現場の画像は、星の誕生をはじめ、そこで起きている現象や銀河の進化の研究に役立てられている。

なお、18周年記念画像は、59枚すべてがHSTの公式サイト「HUBBLESITE」(英文のみ)において、銀河ごとに解説とともに公開されている。