米・コロラド州にも、巨大な火球
【2008年12月10日 Cloudbait Observatory】
米国山岳部標準時間(以下同様)12月6日、米・コロラド州中部でひじょうに明るく巨大な火球が見られた。
12月6日の午前1時6分、コロラド州にあるクラウドベイト天文台の全天カメラが、夜空で短い尾を引くまぶしい火球を撮影した。
同天文台のChris L. Peterson氏によると、火球が現れたのは高度約107kmの上空で、爆発を起こしたのは高度約86km。爆発時の明るさは、満月の100倍に相当するマイナス18等で、その瞬間に周囲の薄い雲は明るく照らしだされ、地面には木々の影ができたという。同氏はまた、火球の平均速度を秒速約50.5kmと計算している。
北米では、11月20日カナダ西部にあるアルバータ州で大規模な火球が目撃され、その後地上に落下した隕石の破片が次々と発見されている。コロラド州で見られた火球は、比較的高い位置で発生し速度も大きいことから、通常であれば破片が地面に落下することはないと考えられている。しかし、末端でこれほど明るい爆発を起こすのは珍しいケースであり、破片が見つかる可能性も完全には否定できないようだ。
クラウドベイト天文台では、現在目撃情報を募っており、今後詳しい調査を進める予定だ。