米・ISSモジュールの愛称決まる
【2009年4月20日 NASA】
NASAが国際宇宙ステーション(ISS)の新しいモジュールについて、愛称の募集と投票を行った。投票は3月20日で締め切られ、寄せられた数千件の候補の中から、月面の「静かの海(Sea of Tranquility)」にちなんだ「Tranquility」が選ばれた。
ISSの新型モジュール「Node 3」の愛称の募集には、特設ウェブサイトが用意され、100万件を超える票が集まった。そのうち、上位10件に入った「Tranquility(トランキリティ:静けさ)」が選ばれた。
NASAの宇宙活動の副責任者をつとめるBill Gerstenmaier氏は「アポロ11号は、40年前に『静かの海』に着陸しました。『Tranquility』は探査と月とを結びつける言葉であり、宇宙ステーションを組織する国々による国際協力の精神を象徴するものです」と話している。
Tranquilityは、今年5月に米・フロリダ州のケネディー宇宙センターへ到着する。打ち上げは2010年2月の予定で、スペースシャトル「エンデバー号」(STS-130)に搭載され、ISSへ届けられる。
ちなみに、投票のトップは米国のコメディアンStephen Colbert氏にちなんだ「Colbert」。同氏が司会を務める人気番組で投票を呼びかけたことで圧倒的な得票数を獲得し、愛称の発表も同番組で行われることになった。選定結果についてGerstenmaier氏は「米国が提供する宇宙ステーションの装置には存命の人物名はつけないのが原則です」とかわしたが、Tranquilityに設置される運動器具は「Combined Operational Load Bearing External Resistance Treadmill(複合操作式耐荷重性外部抵抗ランニングマシン)、略してCOLBERTと呼ばれるそうだ。