国際宇宙ステーションの冷却システムの異常発生(続報)

【2010年8月11日 NASA Inernational Space Station/JAXA(1)(2)(3)

国際宇宙ステーション(ISS)でアメリカ東部夏時間(以下同様)7月31日(日本時間8月1日)に発生した冷却システムのポンプの不具合に関して、8月7日(日本時間8日)に交換作業が行われた。作業時間は8時間3分に及び、長期滞在員による船外活動としては史上最長記録となった。


(異常が発生したS1トラスのポンプ位置の画像)

異常が発生したS1トラスのポンプ位置。クリックで拡大(提供:JAXA/NASA、以下同じ)

(交換用ポンプの画像)

交換用ポンプ。クリックで拡大

アメリカ東部夏時間8月7日午後3時22分(日本時間8日5時22分)、第24次長期滞在員Doug Wheelock氏とTracy Caldwell Dyson氏によって、ISSの冷却システムのポンプの取り外しおよび交換に関わる第1回目の船外活動が行われた。

船外活動は8時間3分に及んだが、これはISS長期滞在員によるものとしては最長で、これまでに行われた船外活動のなかでは6番目の長さとなった。

ただし、予期せぬアンモニアの漏れが発生したため、予定していた作業のうちの一部のみの実施となった。ポンプの交換完了には、あと2回の船外活動が必要とみられている。次回の船外活動は8月11日に行われることが決定しており、ポンプの電力系統の配線と、アンモニアの供給経路である流体配管の接続が主な作業となる。それらが完了すれば、3度目の船外活動で予備のポンプが設置される。