熊本市の立川さん、ビデオで木星の閃光現象をとらえた
【2010年8月23日 月惑星研究会木星衝突天体研究グループ/月惑星研究会 観測投稿/The Planetary Society Blog】
熊本県のアマチュア天文家 立川正之さんが、日本時間8月21日未明に、木星への小天体衝突によるものと思われる閃光現象をビデオにおさめた。この観測成果は、国立天文台の渡部潤一教授によって、国際天文学連合(IAU)へ報告された。
熊本県熊本市の立川正之さんは、日本時間の8月21日未明に木星のビデオ撮影を行った。その21日の映像に、午前3時27分7秒(8月20日18時頃(世界時))に発生した閃光現象がとらえられていた。継続時間は2秒未満ほどと思われるが、今後の詳細な解析で変わる可能性もある。
国立天文台の渡部潤一教授は、重要な観測成果であるとして、月惑星研究会(ALPO-Japan)のウェブサイトに画像を投稿。また、国際天文学連合(IAU)へ報告文を送信した。
渡部氏は国際天文学連合(IAU)への報告文の中で、撮影者の氏名、どのような機材を用いたのか、撮影時刻に1分前後の誤差があること、また報告のいきさつ(熊本県のアマチュア天文家 山田良二氏を通じて、国立天文台へ電話連絡を受けた)こと、そのほか、個人的に計測した閃光の発生位置を記している。さらに、観測成果の重要性を認識しており、立川氏が今回ビデオ撮影した閃光が、今年6月に観測されたものと似ていることを指摘。渡部氏はこれらのことを述べた上で、CBAT(IAU(国際天文学連合)国際電報中央局)、IAUC(国際天文学連合回報)への掲載に値する成果ではないかと報告文をしめくくっている。
なお、同現象は立川氏以外にも、複数のアマチュア天文家が観測しているようだ。月惑星研究会では現在詳細を確認中で、今後順次、同研究会のウェブページで発表する予定だ。
(立川氏がとらえた動画は、以下の参照元で見ることができる。)