宇宙船「ドラゴン」が地上に帰還 将来は有人飛行も
【2012年6月1日 NASA】
国際宇宙ステーションに物資を運んだ宇宙船「ドラゴン」のカプセルが、1日未明(日本時間)に米カリフォルニア沖の海上に無事着水した。民間宇宙開発の新たな時代を告げるミッション成功となる。
5月26日未明(日本時間、以下同じ)から国際宇宙ステーション(ISS)に係留されていた無人宇宙船「ドラゴン」は、ISSクルーの日用品や実験器具といった物資の搬出入作業の後、31日午後5時ごろISSから切り離された。
午後11時51分から約10分間の減速噴射を行って地球周回軌道から離脱し、カプセル部を分離して大気圏に突入。カプセルはパラシュートで降下し、翌6月1日0時44分に太平洋の米カリフォルニア沖に着水した。
民間企業による宇宙船として初めてISSとドッキングしたドラゴンは、今回の試験フライト成功で商業宇宙開発の新たな時代を切り開いた。他の無人補給機(ロシアの「プログレス」、日本の「こうのとり」、欧州の「ATV」)と違い、全て燃え尽きずに物資を持ち帰ることが可能なのも特徴で、「3年以内の有人飛行も目指している」(ドラゴンを開発したSpaceX社のElon Musk氏)という。