すばる望遠鏡、1年3か月ぶりに全観測装置が回復

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【2012年10月25日 すばる望遠鏡

昨年7月の冷却液漏れトラブル以来、徐々に復旧を進めていた米ハワイのすばる望遠鏡で、すべての観測装置の機能回復が完了した。


2011年7月2日(ハワイ現地時間、以下同)に発生した主焦点部での冷却液漏れ事故以来、各焦点部での観測を順次再開していたすばる望遠鏡では、今月5日の夜からカセグレン焦点部の試験観測を開始。19日の夜からは、FOCASによる共同利用観測を再開した。

また、事故調査委員会の報告書にあげられた改善策にそって、ケーブル巻き取り機構の全角度範囲にわたる動作試験の実施や、装置の運用・取り付け手順書の再点検など、種々の安全対策をとっている。

FOCASでの観測再開により、同望遠鏡の全ての観測装置の機能が回復したことになる。2013年夏の主鏡再蒸着作業の完了をもって完全復旧となる予定だ。