「エクリプスナビゲータ」用ケアンズ皆既日食データを更新

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【2012年11月7日 アストロアーツ】

14日の皆既日食まであと1週間。日食シミュレーションソフト「エクリプスナビゲータ Ver.2.5」でオーストラリアの北部(ケアンズ付近)での日食をより正確にシミュレーションするための日食データが公開されました。無償でダウンロードしてご利用いただけます。


(ケアンズ皆既日食の第2接触)

「月縁あり・ケアンズ用」の日食要素を使ってケアンズでの第2接触をシミュレーション。日食帯地図や時刻表、天空表示、連続表示などによって、多角的に日食現象をシミュレーションできる。クリックで拡大

日食シミュレーションソフト「エクリプスナビゲータ Ver.2.5」は、国立天文台またはNASAが公開している日食要素(ベッセル要素)を用いて食を計算します。月縁の形状の影響を補正する機能も搭載され、接触時刻の高精度での計算やダイヤモンドリングの正確な再現を行うことができます。

11月14日の皆既日食では、多くの人がオーストラリアの北部(ケアンズ付近)で観測を行うと予想されていますが、従来の日食要素は、食分最大地点(南太平洋上)での月縁データを用いています。そのため、地上から実際に見える月縁の凹凸のようすがわずかに異なり、補正時刻に1秒前後の誤差が生じていました。

今回公開された日食要素はケアンズ付近から見た月縁データを含んでおり、より正確に第2接触(皆既食開始)と第3接触(皆既食終了)の時刻を計算してシミュレーションすることができます。

以下の手順でデータの更新を行ってください。データ更新の方法などに関して不明な点は、製品サポート お問い合わせフォームよりご連絡ください。

日食要素は、国立天文台の相馬充氏によるもので、日本の月探査機「かぐや」の地形データを使って計算した月縁の形状を含んでいます。


〈「2.5aアップデータ」のインストール〉

データ更新の前に、まず「2.5a」へのアップデートが必要です。「2.5aアップデータ」をエクリプスナビゲータ Ver.2 アップデータページからダウンロード・インストールして、アップデートを行ってください。

アップデートが完了していれば、「ヘルプ」メニュー→「エクリプスナビゲータについて」から表示される「バージョン情報」ウィンドウに「(2.5aアップデータ)」と表記されます。

〈データの更新〉

(エクリプスナビゲータ Ver.2.5の「データ更新」ダイアログ)

エクリプスナビゲータ Ver.2.5の「データ更新」ダイアログ。クリックで拡大

2.5aアップデータのインストールが完了したら、以下の方法で日食要素のデータ更新を行ってください。

  1. 「エクリプスナビゲータ」の「設定」メニューから「データ更新」ダイアログを開き、「更新をスキャンする」をクリックします。
  2. 「更新できるデータ」2行目の「2012年11月13日 オーストラリア北部・南太平洋皆既日食(月縁あり・ケアンズ用)」をチェックして選択し、「更新を実行する」をクリックします。
    ※一覧を右側にスクロールすると名称を確認できます。
    ※1行目の「〜(月縁あり)」は従来のデータです。
    ※日食の時刻を世界時(UT)で扱っているため、日付の表示上で現時時刻とは1日の違いがあります。
  3. 更新が完了したら、「データ更新」ダイアログを閉じます。
  4. 「日食要素」メニューに追加された「2012.11.13 オーストラリア北部・南太平洋皆既日食(月縁あり・ケアンズ用)」を選んでシミュレーションを行います。

※ファイルを使用して更新する場合は、エクリプスナビゲータ Ver.2のサポートページから「日食要素更新データ(en2newdata.zip)」をダウンロードして、「データ更新」ダイアログから参照します(詳しくはダイアログの「ヘルプ」を参照)。