ふたご群の夜、もうひとつの流星群が現れる?
【2012年12月13日 NASA Science News】
今日13日の夜は、ふたご座流星群がピークを迎える。もしかしたら今年は、違う流星群の流れ星も見られるかもしれない。
今夜13日から14日の明け方にかけては、ふたご座流星群の活動がピーク。流れ星は全天どこを向いていても見られるが、ふたご座の方向から飛んでくるような向きに流れるのが特徴だ。たとえば、ふたご座が高く上る深夜ごろなら、天頂を中心にあちらこちらに流れる。
もしそのころ、西の低いところから飛んでくるような流れ星が見えたら、それはうお座を中心として流れる新たな流星群かもしれない。
新しい流星群のもととなっているのは、ウィルタネン彗星(46P/Wirtanen、ワータネン)だ。1948年に発見された公転周期5.4年の短周期彗星で、近日点(太陽にもっとも近づく点)が地球軌道のすぐそばにある。
ロシアのMikhail Maslovさんの研究によれば、今年初めて、その軌道と地球軌道が交差するとされている。彗星からのダストが残るその場所を地球が通過するのは12月10日から14日、ちょうどふたご座流星群と同じ時期だ。
NASA流星状況局のBill Cookeさんによれば、宵の時間帯に新流星群の流れ星が現れやすく、深夜から未明にかけてはふたご座流星群の流れ星が現れやすいという。新流星群は1時間に30個ほどの流れ星が現れ、ふたご座に比べてゆっくりと空を横切る特徴があると予想される。
国際天文学連合では、現在95の流星群が正式に認定されている。今回の流星群が新たなものとして認定されるには、安定的に出現するかどうかの確認が待たれる。
「ステラナビゲータ」で流星群を表示
天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」では、主な流星群14個を表示することができます。「天体」メニューから「流星群」の表示を設定し、アニメーションを実行してください。