徳島の岩本さんが新彗星を発見

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【2013年3月15日 CBET 3439/MPEC E67】3月25日更新

徳島県の岩本雅之さんが3月11日に14等級の新彗星を発見した。岩本彗星と名付けられたこの彗星（C/2013 E2）は、みずがめ座を移動中だ。

3月25日：写真を追加しました。

岩本彗星の確認画像

3月14日撮影した岩本彗星の確認画像。クリックで拡大（撮影：遊佐徹さん）

彗星を発見した岩本雅之さん

彗星を発見した岩本雅之さん。彗星の写真捜索を始めたのは今年の1月からとのこと。それまでは大型双眼鏡で眼視捜索をしていた。クリックで拡大（撮影・取材：安藤 宏）

徳島県阿波市の岩本雅之さんが、3月11日朝5時0分（日本時間。世界時3月10.83377日）にペンタックスSDUFII（口径10cm F4）で撮影したわし座の画像に14等級の新彗星を発見した。兵庫県洲本市の中野主一さんにより精測位置が測定され、翌12日に撮影した2枚の画像と合わせて埼玉県上尾市の門田健一さんが解析したところ、この彗星状天体に淡い緑のコマが確認された。

14日に遊佐徹さん（宮城県大崎市）が米ニューメキシコ州の25cm F3.4望遠鏡を遠隔操作して確認観測したところ、彗星にはよく集光した核のまわりに視直径44秒角のコマが広がっているとのことだ。

C/2013 E2の光度観測状況は以下のとおり。

観測日（世界時）等級観測者（敬称略）
3月10.83412日14等岩本
11.84451日14等岩本
14.49168日14.5等遊佐

「星ナビ」5月号（4月5日発売）で
岩本彗星について詳細レポート予定

  • 岩本さんの彗星捜索機材。ペンタックス100SDUFII（口径10cmF4）にキヤノンEOS 5Dを接続し、タカハシEM-100に載せている。ガイドは行わず、写野の移動も手動で行っている。奥は眼視捜索に使っているフジノン15cm双眼鏡（撮影：安藤 宏）
  • 岩本さんの観測ノート。掃天写真の写野の移動は手動で行っている。700コマ目の、赤経20h34m／赤緯−3°30′の横に「2013 E2」のメモ書きがある（撮影：安藤 宏）
  • 岩本彗星の発見時画像。2013年3月11日05時00分に、わし座の69番星-70番星あたりを撮影した画像に、彗星像が写っていた（撮影：岩本雅之さん）

ステラナビゲータ Ver.9で岩本彗星を表示

岩本彗星の位置を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.9」で表示して確認できます。「ツール」メニューからデータ更新を行ってください。

岩本彗星（C/2013 E2）の暫定軌道要素

近日点通過2013年3月5.5103日
近日点距離1.396249au
離心率1.0
近日点引数 92.9367度（J2000.0）
昇交点黄経181.9785度（J2000.0）
軌道傾斜角 21.9078度（J2000.0）