池谷さんと村上さんが新彗星を発見
【2010年11月4日 アストロアーツ】
静岡県の池谷薫さんと新潟県の村上茂樹さんが11月3日と4日、それぞれ独立して新彗星を8〜9等級で発見した。この彗星はC/2010 V1と符号がつけられ、おとめ座を移動中だ。
静岡県の池谷薫(いけやかおる)さんと新潟県の村上茂樹(むらかみしげき)さんが、それぞれ11月3日4時58分と4日4時13分(いずれも日本時。世界時では11月2.831日と11月3.801日)、おとめ座の中に新彗星を8〜9等級で発見した。1日早く発見した池谷さんが11月4日朝にこの彗星を眼視確認したところ、眼視光度は11月3日に8.5等、4日に8.0等。村上さんの発見時には9.0等だった。村上さんによると、彗星のコマの視直径は約4'、彗星には約2'の尾が見られたとのことだ。
また、山形市の板垣公一(いたがきこういち)さんは4日朝にこの新彗星を確認し、強く集光した拡散状だったとの報告を寄せている。
C/2010 V1の光度観測状況は以下の通り。
観測日 等級 観測者(敬称略)と使用機材 11月2.831 日 8.5等 池谷 25cm反射 3.801 日 9 等 村上 46cm反射 3.812 日 8.0等 池谷 25cm反射 3.84701日 10.5等 板垣 60cm反射+CCD 3.85035日 10.7等 板垣 60cm反射+CCD
現時点ではこの彗星の名前は確定していないが、もし2人の名が冠せられた場合、池谷さんにとっては池谷・張彗星(153P)に続いて7個目、村上さんにとってはスナイダー・村上彗星(C/2002 E2)に続いて2個目となる。