星ナビ機材セレクション
「ケンコー スカイエクスプローラー EQ6PRO 赤道儀」
※注意:「スカイエクスプローラー」シリーズは「NEWスカイエクスプローラー」シリーズに改められ、価格が変更になりました。
星ナビ 2006年11月号
レポート/川村 晶+星ナビ編集部
2007年1月16日
実販19万円台の堅牢な中型赤道儀
「ケンコー スカイエクスプローラー EQ6PRO 赤道儀」
光学製品の総合商社であるケンコーから、新たな天文アイテムが登場した。昨年に発売されたスカイエクスプローラー赤道儀の上級機にあたり、より大型のスカイエクスプローラーEQ6PRO赤道儀である。両軸にステッピングモーターのモータードライブを内蔵し、対恒星時800倍速の天体自動導入機能を組み込んだ中型赤道儀だ。
自動導入付きの中型赤道儀
昨年(2005年)に発売となったスカイエクスプローラー赤道儀や、この春発売のニューKDS経緯台に引き続き、このところケンコーからは魅力a的な天体望遠鏡関連製品が発売されている。新たに発売されたのは、スカイエクスプローラー赤道儀のラージスケールモデルともいえるスカイエクスプローラーEQ6PRO赤道儀(以下EQ6PRO)である。EQ6PROは、大きさ的には高橋製作所のEM-200系やペンタックスのMS-4、ビクセンのニューアトラクスに並ぶサイズのもので、アマチュアの呼ぶところの「中型赤道儀」クラスである。
驚くべきは、その販売価格である。定価ベースでは、260,400円という価格設定だが、望遠鏡販売店などでは25パーセントもの割引きが適用され、実販19万円台後半という価格が付けられている。このクラスの赤道儀なら、定価の26万円台という価格でも前述の同クラス他社競合機の価格の半値以下とじゅうぶんに魅力的だが、さらに安価に購入できるとなると多くの天文趣味人から注目されることは間違いない。しかも、価格は赤道儀本体に加え、自動導入のためのハンドコントローラーや専用のステンレス製の伸縮式三脚、電源ケーブルをも含んだオールインワンパッケージのものである。したがって、小型赤道儀での天体撮影や観望用鏡筒の搭載などで、耐荷重的に限界が見えてきた人にとって、出費を抑えながらも効果的なアップグレードパスといえる。20万円程度の出費で、赤道儀一式をそっくり入れ替えられるというわけだ。
安価な理由は、もちろん海外での生産にある。EQ6PROも中国メーカーからのOEM供給であり、手元に届いた試用機の段ボール製の外箱には、「Made in China」の文字がプリントされていた。また、極軸望遠鏡が装備されてはいるが、光軸調整から時角目盛りの調整までをユーザーにゆだねるなど、生産コストの削減がなされている。