せっかくの七夕ですから、夜空を見上げて、おり姫星とひこ星を探してみましょう。広い地域で梅雨のまっただ中ではありますが、七夕の星は七夕の日にしか見えないわけではありません。7月7日を過ぎてからでもほぼ同じような星空を見ることができますし、8月にもなれば梅雨も明けているはずです。
7月7日前後の午後9時過ぎ、東の空を見上げると、2、3個の星を見つけることができます。
とくに明るい2つの星が「おり姫星(織り姫星、織女星)」と「ひこ星(彦星、牽牛星)」です。北寄りにあり、先に昇ってきて高いところに見える明るい方の星がおり姫星です。
おり姫星は西洋の名前で言うと「こと座」の「ベガ」、ひこ星は「わし座」の「アルタイル」です。さらに、おり姫星とひこ星のほかにもう一つ、目立って明るい星が左の方にあります。「デネブ」と呼ばれる「はくちょう座」の星です。
7月7日夜9時ごろの、町中から見上げた東の空の様子。クリックで星図拡大(ステラナビゲータで星図作成、以下同)
これら3つの星は星々の中でもとくに明るい「1等星」で、3つを結んでできる大きな三角形が「夏の大三角」です。
町明かりがない暗い夜空なら、デネブから夏の大三角を通って、ベガとアルタイルの間を流れる「天の川」が見えるでしょう。2015年は7月16日と8月14日が新月なので、とくにこの前後のころには月明かりの影響もなく、天の川が見えやすくなります。
また、この夏は南の空に土星も見えています。天体望遠鏡で環を観察してみましょう。
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