アイソン彗星とは

太陽系内のルートや特徴など、基本情報を紹介

概要

アイソン彗星

2013年5月にハッブル宇宙望遠鏡がとらえたアイソン彗星(提供:NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA))

2012年5月、日本中を沸かせた「金環日食」。それに勝るともおとらぬ一大天文イベントとなりそうなのが、2013年11月28日(世界時)に太陽に最接近する「アイソン彗星(C/2012 S1)」です。

2012年9月に発見され、世紀の大彗星となる可能性があることが判明してからというもの、観測条件のよい北半球を中心とした世界中の天文ファン、研究者らが熱い期待を持ってその動向を見守っています。

アイソン彗星は、太陽に最接近する前後のおよそ1ヶ月、夜明け前の東の空で肉眼ではっきり見えるようになると予想されます。

ただし、彗星の軌道(見える位置)はあらかじめわかっても、明るさや姿がどのような変化を見せるかについては非常に予測が難しく、今から目が離せません。

寒さが深まり、空の透明度が高くなる季節。太陽系のはるか彼方からやってきた彗星が美しい朝焼けの中で太陽と邂逅する輝きに、ぜひ注目してみましょう。わずか数分間曇ればアウトだった金環日食とは違い、日時や方向さえわかれば、数週間にわたってゆっくり楽しめます。