アイソン彗星を見る

いつどこに見えるかや注目ポイントなど、実際の観察について紹介

彗星を見にいく

持っていくものは?

向けた方向の星図を表示するアプリで、手軽に彗星探し

スマートフォンを向けた方向の星図を表示するアプリで、手軽に彗星探し(撮影協力:ウェザーニュース 山岸愛梨さん)

双眼鏡や望遠鏡で、彗星の姿をより楽しめる

双眼鏡や望遠鏡で、彗星の姿をより楽しめる

1. 星座早見ツール

彗星の見える日時や方向をその場で知る星座早見ツールで大まかにアイソン彗星の位置の見当をつけたら、その方向に双眼鏡を向け、周りの星の並びなどを参考にしながら彗星を探しましょう。

2. 観望機材
  • 双眼鏡
    肉眼で見えるときでも、双眼鏡があるとより楽しめます。三脚で固定すれば格段に見やすくなります。おおまかなめやすとして、彗星が7〜8等級より明るいと、好条件下では口径5cmの双眼鏡で彗星をとらえることができます。
  • 望遠鏡
    スポッティングスコープや天体望遠鏡があれば、長期間にわたって観察を楽しめます。双眼鏡よりも視野が狭いので、アイソン彗星の位置を正確にとらえる必要があります。

双眼鏡や望遠鏡など彗星観察に役立つ機材は→ アストロアーツオンラインショップへ。

3. 記録やスケッチ用の筆記用具
4. 手元を照らすライト
5. 防寒具

東の空が開けた、空気の澄んだ場所がおすすめ

マンションの高層階

住宅地でも、見はらしのよい高層階で、彗星が見える方向に市街地などがなければ見やすい

山の上の公園

山の上は空気が澄んでいて見やすいが、寒さや治安、交通などの安全面で注意が必要

アイソン彗星がもっとも見ごろとなる11月中旬から12月中旬にかけて、彗星は明け方の東の空に見えています。したがって、東の方向の見晴らしが良い場所を探しておくことが重要です。

とくに、アイソン彗星が明るいころは太陽の近くにあるので、地平高度がかなり低くなり、木立などに隠されやすくなります。事前に下見を行うなど、念入りに観察計画を立てておきましょう。深夜から早朝に不慣れな場所に行くのはたいへん危険です。安全面からも、下見しておくことを強くお勧めします。

12月下旬になると、アイソン彗星は夕方の北西の空にも見えます。このときもやはり高度が低いので、見晴らしが良い場所を見つけておきましょう。

普段の星空観察と同様、なるべく空が暗く空気が澄んだところで観察したほうが良いのも、言うまでもありません。とくに淡い尾の見え方は、空の条件に大きく左右されます。

自宅の近くなど町明かりの影響を受けやすいところで観察する場合には、アイソン彗星と街灯の方向が重ならないようにするなど、少しでも条件が良くなるように工夫してみてください。

冬の早朝は防寒をしっかりと! 治安や交通安全、マナーにも気をつけて

アイソン彗星の観察は晩秋から冬にかけての早朝の時間帯がメインであり、たいへん冷え込みます。真冬のつもりで防寒の準備を整えましょう。

また、寒さのために動作が鈍ったり、深夜・早朝の移動や観察で疲れたりすると、思わぬ危険を招くことがあります。くれぐれも安全第一で行動しましょう。

私有地など立ち入り禁止場所に入らない、ゴミを持ち帰る、住宅街であれば騒がないなど、マナーを守って、アイソン彗星を楽しく観察しましょう。

アイソン彗星の見え方は日々変化していきます。明るさの予想など最新の情報を本ウェブサイトのトップページなどでチェックしてください。