2014年
冬の大三角と木星が南西の空に、春の大三角と火星が南東の空に見えている。その間、南の空の高いところに輝くのは、しし座の1等星レグルスだ。北東の空の高いところには北斗七星もある。こうした星や星座たちを見上げると、夜空の世界にも春の訪れを感じられる。
しし座の下、南の空には、全天で最大の広さを持つうみへび座が大きく横たわっている。南東の空に見えるおとめ座は2番目の広さ、北斗七星を含むおおぐま座は3番目だ。暖かい空気のなか、春の星座のような広く大きな気持ちで、のんびりと星空散歩を楽しみたい。
この春一番の見ものは、14日に地球と最接近する火星だろう。地球と火星の最接近は約2年2か月ごとに起こる現象で、距離は毎回異なる。今回は9200万km離れた小接近だが、それでもマイナス1.4等級の赤っぽい輝きは春の優しい空の中でひときわ目立つ。おとめ座の1等星スピカとの色の対比を楽しんだり、同じ14日に明るい月と並ぶ光景を観察したりしてみよう。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
- 9日(水)
- 火星がおとめ座で衝
- 14日(月)
- 地球と火星が最接近
- 14日(月)
- 月と火星が接近
- 15日(火)
- 皆既月食(東日本で月出帯食)
- 17日(木)
- 月と土星が接近
- 17日(木)
- 小惑星ベスタがおとめ座で衝
- 20日(日)
- 準惑星ケレスがおとめ座で衝
- 22日(火)
- 4月こと座流星群が極大
- 26日(土)
- 細い月と金星が接近
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -0.3 | -0.9 | -2.1 |
視直径 | 5.5" | 5.2" | 5.1" |
星座 | みずがめ | うお | おひつじ |
現象 |
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金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -4.3 | -4.2 | -4.1 |
視直径 | 21.3" | 19.4" | 17.8" |
星座 | みずがめ | みずがめ | みずがめ |
現象 |
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火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -1.4 | -1.3 |
視直径 | 14.9" | 14.9" |
星座 | おとめ | おとめ |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.2 | -2.1 |
視直径 | 37.9" | 35.8" |
星座 | ふたご | ふたご |
現象 |
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土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.2 | 0.1 |
視直径 | 18.2" | 18.5" |
星座 | てんびん | てんびん |
現象 |
天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.9 | 7.9 |
視直径 | 3.3" | 2.2" |
星座 | うお | みずがめ |
現象 |
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