Location:

2019年 5月

北斗七星が北天高く上り、見つけやすくなっている。その柄のカーブに沿って南へ視線を移すと、オレンジ色のアルクトゥールスを通って青白いスピカへと至る春の大曲線が描ける。星空を南北に横切る壮大なカーブは、のびのびした春の気分にピッタリだ。アルクトゥールス、スピカと正三角形を作る位置には2等星デネボラがあり、3つの星で春の大三角を構成する。ブラックホールで話題になったM87銀河は、デネボラのやや東寄り(領域はおとめ座)にある。

深夜には南東の空に木星が見え、その2時間後に土星も続いて昇ってくる。空の暗いところでは2つの惑星の間に天の川も見えるだろう。この配列は秋ごろまで続くが、天の川を挟んで2大惑星が並ぶのは次回は約60年後という貴重な眺めだ。ぜひ見たり撮ったりしておこう。

大型連休の終盤に、みずがめ座η流星群の活動が活発になる。月明かりのない好条件なので注目したい。平成の天文現象や宇宙の話題を振り返りつつ、新時代も星空や天文現象を楽しもう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今月の星空 5月

全天星図

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

今月の惑星 5月

水星

上旬 中旬 下旬
* * *
等級 -0.6 -1.5 -1.9
視直径 5.6″ 5.1″ 5.1″
星座 うお おひつじ おうし
現象
  • 9日 天王星と最接近
  • 21日 外合

金星

上旬 中旬 下旬
* * *
等級 -3.9 -3.9 -3.9
視直径 11.4″ 11.0″ 10.7″
星座 うお うお おひつじ
現象

火星

上旬 下旬
* *
等級 1.7 1.7
視直径 4.1″ 3.9″
星座 おうし ふたご
現象

木星

上旬 下旬
* *
等級 -2.5 -2.6
視直径 43.8″ 45.4″
星座 へびつかい へびつかい
現象

土星

上旬 下旬
* *
等級 0.2 0.2
視直径 17.2″ 17.7″
星座 いて いて
現象

天王星・海王星

天王星(中旬)海王星(中旬)
* *
等級 5.9 7.9
視直径 3.4″ 2.2″
星座 おひつじ みずがめ
現象
  • 9日 天王星:水星と最接近
  • 19日 天王星:金星と最接近