8月はなんといってもペルセウス座流星群。今年は月明かりの影響がない好条件なので、大いに期待がふくらむ。ピークを迎える13～14日を中心として前後数日間、たくさんの流れ星が飛ぶだろう。気軽に眺める、数や経路を記録する、撮影するなど、様々なスタイルで楽しもう。
今月もう一つの見ものは、31日の満月（30～31日の月）だ。今月2回目の満月で、俗にブルームーンと呼ばれる。と同時に、今年の満月のうちで最も大きく見える、いわゆるスーパームーンでもある。タイミングが一致するからといって特別なことが起こるわけではない（それぞれ単独でも何も起こらない）が、月の明るさや身近さを実感する良い機会だ。月末には夜風も少し涼しくなっているはずなので、心地良く「ブルームーンのスーパームーン」のお月見を楽しみたい。
宵のころには南の空にさそり座、いて座が並び、天頂付近に夏の大三角が広がっている。空の条件が良ければ、さそりの尾から夏の大三角にかけて、天の川も見えるはずだ。22日の伝統的七夕の日にはとくに、おりひめ星のベガ、ひこ星のアルタイル、そして天の川を愛でたい。また、宵の南東の空には28日に衝を迎える土星も輝いている。環が細くなっている様子を天体望遠鏡で観察してみよう。
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全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
| 3日 | （木） | 月と土星が接近 |
|---|---|---|
| 10日 | （木） | 水星が東方最大離角 |
| 13日 | （日） | ペルセウス座流星群が極大 |
| 18日 | （金） | はくちょう座κ流星群が極大 |
| 22日 | （火） | 伝統的七夕 |
| 28日 | （月） | 土星がみずがめ座で衝 |
| 30日 | （水） | フローラがみずがめ座で衝 |
| 30日 | （水） | 月と土星が接近 |
| 31日 | （木） | スーパームーン |
| カレンダー（月齢と天文現象） |
月、惑星
月
- 2日：🌕満月（スタージョンムーン）
- 3日宵～4日明け方：土星と接近
- 8日：🌗下弦
- 8日深夜～9日明け方：木星と接近
- 10日未明～明け方：プレアデス星団と接近
- 14日未明～明け方：ポルックスと接近
- 16日：🌑新月
- 18日夕方：水星と並ぶ
- 19日夕方：火星と接近
- 21日夕方～宵：スピカと大接近
- 24日：🌓上弦
- 25日夕方～深夜：アンタレスと接近
- 30日夕方～31日明け方：土星と接近
- 31日：🌕満月（ブルームーン／スーパームーン）
水星
- 上旬：夕方 0.2等
- 中旬：夕方 0.6等
- 下旬：見えない
- 10日：東方最大離角
- 18日夕方：細い月と並ぶ
- 23日：留
金星
- 上旬：見えない
- 中旬：見えない
- 下旬：明け方 -4.3等
- 12日：内合
火星
- 上旬：夕方 1.8等
- 中旬：夕方 1.8等
- 下旬：夕方 1.8等
- 19日夕方：細い月と接近
木星（▶ 特集ページ）
- 上旬：深夜～明け方 -2.4等
- 中旬：深夜～明け方 -2.5等
- 下旬：深夜～明け方 -2.6等
- 2日：西矩（おひつじ座）
- 8日深夜～9日明け方：月と接近
土星（▶ 特集ページ）
- 上旬：宵～明け方 0.6等
- 中旬：夕方～明け方 0.5等
- 下旬：夕方～明け方 0.4等
天王星
- 上旬：未明～明け方 5.8等
- 中旬：深夜～明け方 5.7等
- 下旬：深夜～明け方 5.7等
- 11日：西矩（おひつじ座）
- 29日：留
海王星
- 上旬：宵～明け方 7.8等
- 中旬：宵～明け方 7.8等
- 下旬：宵～明け方 7.8等
- 1日：留
主な彗星（～10等前半）、小惑星（～8等前半）
ズィーティーエフ彗星（C/2020 V2）
- 上旬：未明～明け方 10等
- 中旬：未明～明け方 10等
- 下旬：未明～明け方 10等
- 5日ごろ：くじら座α星メンカル（2.5等）と大接近
レモン彗星（C/2021 T4）
- 上旬：夕方～宵 9等
- 中旬：夕方～宵 10等
アトラス彗星（C/2023 E1）
- 上旬：夕方～明け方 10等
- 4日ごろ：ケフェウス座α星アルデラミン（2.5等）と大接近
- 7日ごろ：ケフェウス座の散光星雲IC 1396と接近
西村彗星（C/2023 P1）
- 中旬：未明～明け方 10等
- 下旬：未明～明け方 8等
- 20日ごろ：ふたご座の惑星状星雲NGC 2392と大接近
- 22日ごろ：ふたご座の散開星団NGC 2420と大接近
小惑星フローラ
- 下旬：宵～未明 9等
- 30日：衝（みずがめ座）
